この記事では、「善後策を講じる」の意味を分かりやすく説明していきます。
「善後策を講じる」とは?意味
「善後策(ぜんごさく)」とは「何か良くない事柄が生じた後に、適切にあと始末するための方策」という意味の言葉です。
また「講じる(こうじる)」には、「学問などについて説き聞かせること」、「問題を解決する方法を考え、その手段を行うこと」、「和解すること」と言う3つの意味を持つ言葉で、「善後策を講じる」では2つ目の意味で使われています。
従って「善後策を講じる」とは、「何か良くない事柄が生じた後に、適切にあと始末するための方策を考え、その手段を行うこと」を意味する慣用句となります。
「善後策を講じる」の概要
「善後策を講じる」の意味は、前項で記載した通りですが、この「善後策を講じる」タイミングは、実際に事件や事故等の良くない事が発生した後に、考えて講じる場合にも、万が一良くない事が発生した場合を想定して事前に、いかにすべきかを考えて置く場合にも、使われます。
「ぜんごさく」との読みから、この表記が「前後策」だと思われている方もおられるようですが、これは明らかな間違いです。
また少し本題から外れますが「次善策を講じる」と言う表現を聞く事もありますが、「次善策」という言葉は、そもそもありません。
この言葉を使っている人は、「善後策」と言うべきを間違えて使っているのか、もう一つは「最善策ではないけれど、次に良い策」と言う意味で使われている事が考えられます。
後者の意味を表現したいなら、「次善の策」とすれば、意味が通じる表現となるので、覚えて置かれると良いでしょう。
ちなみに、「善後策」と言う言葉は、中国の「孫子」に「不能善其後矣」という文章が書かれており、この「善」と「後」から「物事の後に適切な後片付けをする」という意味の「善後策」が広く使われるようになったとされています。
「善後策を講じる」の言葉の使い方や使われ方
「善後策を講じる」は『何か新たな取り組みをする場合には、それによって生じる可能性にある課題に対して、事前にいかに善後策を講じるかも、考えておくべきです。』や『重大な市場クレームが発生し、会社幹部は連日いかに善後策を講じるかの議論をしている。』や『すぐに善後策を講じないと、似たような事件が多発する恐れがある。』の様に使われます。
「善後策を講じる」の類語や言い換え
「善後策を講じる」の言い換えとしては、「対策を講じる」や「予防策を講じる」や「措置をとる」や「手を打つ」や「手立てを講じる」などが挙げられます。
まとめ
善後策を講じる」とは、「何か良くない事柄が生じた後に、適切にあと始末するための方策を考え、その手段を行うこと」を意味する慣用句です。
良くない事柄が実際に発生した後に、急いで策を講じる場合にも、また良くない事態が発生した場合を想定して事前にいかに策を講じるべきかを検討する場合にも使われます。