「甘んずる」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「甘んずる」

「甘んずる」「あまんずる」と読みます。

特に難しい読み方ではありませんが、文章によっては「甘んじる」と表記されることもあります。

「甘んずる」の意味

「甘んずる」には以下の2つの意味があります。

「甘んずる」の意味1

「今自分に与えられたもので満足する」という意味現在の自分の状況や、提示された条件で満足であるという意味です。

特に素晴らしいとは思わないけれども他に選択肢がなく、取りあえず納得した時に使います。

但し、もっと上を目指したい、チャンスがあればより良い状況になりたいという気持ちはあるので、何も不満は無く心から満足しているという意味ではありません。

「甘んずる」の意味2

「今自分に与えられたものを我慢して受け入れる」という意味こちらの方が現在の状況に強い不満を持っているのですが、仕方なく受け入れるという意味です。

自分の力ではどうしようもないことや、何か目標を達成する上でその不利な状態が必要不可欠な場合などに使われます。

現在「甘んずる」が使われているのはこちらの意味が多くなります。

「甘んずる」の言葉の使い方

「甘んずる」の使い方には以下の様なポイントがあります。

動詞として使う

「甘んずる」は動詞であり、「〇〇に甘んずる」として使います。

副詞として使う場合には「甘んじて」になり、「甘んじて受ける」などに使われます。

但し「甘んずる」自体に「受け入れる」という意味があるので、動詞形だけでも十分意味は通じます。

チャンスをくれた人に対して使わないこと

ビジネスシーンでは、仕事や契約、ポジションなどを相手から提示されることがあります。

自分ではもう少し優遇して欲しいと思っていても、周囲と比較してそこそこだと思った時に「甘んずる」を使います。

但し、「まあまあ」「そこそこ」という意味があるのでそのチャンスをくれた人に対して「甘んずることにします」とは使わない様にしましょう。

謝罪の意味で使わないこと

最近ニュースになった事件で「批判は甘んじて受けます」というコメントを発表した団体があります。

しかし「甘んじる」には「我慢して受け入れる」という意味がある為に、「批判を我慢して受け入れる」のでは反省しているという意味が薄れてしまいます。

謝罪の場では「甘んずる」を使わない様にしましょう。

「甘んずる」を使った例文・短文(解釈)

「甘んずる」を使った例文と解釈について紹介します。

「甘んずる」の例文1

「ポジション争いに負けてしまったので、今のポジションに甘んずることになった」

会社でやりたい仕事があったのに、ライバルに猛アピールされてしまい取られてしまいました。

今のポジションが空いているというので仕方なく受けることになりました。

条件としては悪くないのですが、心から満足できていない状態を表しています。

「甘んずる」の例文2

「彼は才能があるのに地方の市会議員として甘んじている」

非常に有能でこのままいけば国会議員にもなれる人材なのですが、自分の力が存分に生かせるからと市会議員で満足している状態です。

このままでは勿体ないという意味が伝わります。

「甘んずる」の例文3

「弁当作りが嫌でしばらくカップラーメンに甘んずることになった」

この人はおそらく女性でしょう。

毎朝早起きしてお弁当を作るのが面倒臭いと思ったのですが、かと言って外食をする程お小遣いに余裕はありません。

手っ取り早く食べられて値段が安いカップラーメンで我慢するのは仕方ないと思う気持ちを表しています。

「甘んずる」の例文4

「今の状況に甘んずることは自分の将来に良いとは思えない」

転職を考えている人の言葉です。

今の仕事はそれなりにお給料が貰えるので満足しているのですが、将来キャリアアップを目指す為にはこのままではいけないという意味を表しています。

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