この記事では、「埋蔵量」と「産出量」の違いを分かりやすく説明していきます。
それぞれが持つ言葉のイメージとしては、石油などを掘り出すことが関係していそうですが、実際にはどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。
「埋蔵量」とは?
「まいぞうりょう」と読みます。
地上から奥深く掘り進めたところには、化石燃料や金属類などの地下資源が眠っていて、核燃料であるウランやニッケルなどのレアメタルもその中に含まれます。
現在、地下資源は私たちが生活するうえで欠かせない存在となりました。
残念ながら、私たちが済む日本は地下資源に恵まれている国とは言えず、そのため輸入によって必要量を賄っています。
埋蔵量とは、これら地下資源がどれくらいあるかを表す言葉です。
この埋蔵量は、大きく2つに分けられます。
ひとつめは、原始埋蔵量です。
実際に地下に眠っている地下資源がどれくらいあるかを表しています。
もうひとつは、可採埋蔵量です。
地下資源を掘り起こすためには、相応の技術とそれに伴う費用が欠かせません。
それらを加味して、実際に採掘し生産できるのかを表したのが可採埋蔵量です。
「産出量」とは?
「さんしゅつりょう」と読みます。
実際に生み出す、または生み出したものの量を表し、生産して作りだしたものも採取したものも産出に含まれます。
経済を語る場面で使われる頻度の高い言葉です。
現実的な技術や労働力、並びに費用を投入した場合にどれだけの産出量が見込まれるのか表した言葉には、潜在産出量があります。
長期間に渡って持続可能な産出量のことで、簡単に言うとどれだけの量が存在しているから、実際にはどれだけ取り出せるかという見立てを行うのですが、取り出せそうな量と取り出した量について産出量という言葉を用いて、計画や実行をしています。
国内総生産の最高水準で、潜在GDP(国内総生産)という言葉として使われるのが一般的です。
「埋蔵量」と「産出量」の違い
「埋蔵量」と「産出量」の違いを、分かりやすく解説します。
似た意味を持つ言葉と勘違いしそうですが、明確な違いが確かに存在します。
まず、埋蔵量はどれくらいの量が埋まっているのかを表す言葉です。
一方の産出量は、埋まっているものを採りだした量を表しています。
つまり、資源を採掘する前の状態で用いられるのが埋蔵。
採りだすことを前提とし、実際に採りだしたものも含めて用いるのが産出。
それぞれがどれくらいなのかを表したいので、量という文字を足しています。
まとめ
地下資源は無限ではなく、有限です。
そのため、採掘する際には膨大な計算計画実行力が伴います。
その際、頻繁に登場するのが埋蔵量と産出量言葉なのです。
一般的な会話に登場する頻度は少ないものの、新聞の経済ニュースを読むときには登場しています。
そのときには是非思い出してください。
一度理解をすれば混乱することはなく、混乱すると全ての話が通じなくなってしまう重要なキーワードと言えます。