「保持」と「維持」の違いとは?分かりやすく解釈

「保持」と「維持」の違い違い

この記事では、「保持」「維持」の違いを分かりやすく説明していきます。

「保持」とは?

「保持」には、「保つ」という言葉と「持つ」という言葉が用いられています。

そのことからもわかるように、「保持」には、保ち続ける、持ち続ける、といった意味があります。

対象とするものに決まりはなく、目に見える有形のものでも、目に見えない無形のものに対してでも用いることができる言葉です。

「保持」の類語には、「保有」「保守」「保存」「保護」といった「保つ」を用いた言葉に加え、「所持」「持続」「維持」「持ち続ける」など、「持つ」を用いた言葉があります。


「保持」の使い方

「保持」の対象の幅は非常に広く、「記憶」「名誉」といったものから、「権力」「健康」「温度」など、様々なものを持ち続ける、保ち続ける、際に用いられる言葉です。

使い方としては、「世界記録保持者」「タイトル保持者」「機密保持」をはじめ、「保持している」といったものとなります。


「維持」とは?

ものごとの現状、状態をそのまま保ち続けることを意味する「維持」

一定の状態から変わることなく持ち続けることを意味する言葉です。

「維持」の類語には、「継続」「保存」「持続」「メンテナンス」などがあります。

「維持」の使い方

「維持」を用いた言葉はたくさんあり、「現状維持」「健康維持」「体力維持」「平和維持」など、何を「維持」するのかを表す言葉に加え、「維持費」もよく用いられる言葉となります。

「保持」と「維持」の違い

同じ「持つ」という漢字を用いる「保持」「維持」ですが、同じ「持ち続ける」といった意味でも、その中身が異なります。

「保持」の場合、タイトルや記録など優れたもの、良いものを持ち続けるといった意味があり、「維持」には、今の一定の状態を変えずに持ち続けるといった意味があります。

そのため、使用する際には、それぞれ、適した使い分けが求められる言葉となります。

「保持」の例文

・『タイトル保持者に会うことができ感動しました。』

・『彼は数年間、世界記録を保持し続けた素晴らしい選手です。』

・『社内の大切なデータに関する保持能力が問われる。』

・『製造業を行う我が社にとって、品質保持は非常に重要な課題です。』

「維持」の例文

・『ガソリン代に車検代、自動車税と車の維持費は大変です。』

・『夫婦で健康維持を行うため、ウォーキングを始めることにしました。』

・『40代を迎えた今、現状維持が最も私に適した生き方だと考えています。』

・『医師に健康を維持するため、食生活の改善を勧められました。』

まとめ

「保持」「維持」の使い分けは、どんなものを持ち続けるのかといったことを踏まえ考える必要があります。

そうすることで、「保持」が適しているのか、「維持」が適しているのか、が見え、適した使い分けを行うことが可能となります。

違い
意味解説辞典