物事をする際にはさじ加減が大切となることが多いのですが、その絶妙な加減が難しいことを表す言葉には「塩梅が難しい」というものがあります。
こちらは語源が料理の言葉なのですが、他にも色々な場面で使うことが可能です。
この記事では、「塩梅が難しい」の意味を分かりやすく説明していきます。
「塩梅が難しい」の意味とは?
「塩梅が難しい」という言葉は主に物事する際のさじ加減が難しいという意味や、味付け具合の調整が難しいという意味があります。
また物事の具合がよくない時にも使うことが可能であり、これは身体の体調を表す時に使います。
「塩梅が難しい」の概要
「塩梅が難しい」という言葉に使われている「塩梅」は、昔に使われた塩と梅酢のことでありこれを混ぜることで料理に使っていました。
まだ現代の加工された食用酢が発明されていなかった時代にはこの塩と梅酢を混ぜて使っていたのですが、これが完成したものを「塩梅」と言うことから色々例えに使われるようになりました。
例えば「塩梅がいい」という言葉は、塩を梅酢の混ぜ合わせ具合が上手に出来たことから生まれた慣用句であり、物事のバランス加減がいいという意味や、料理の味加減がいいという意味になっています。
塩と酢は料理の「さしすせそ」に含まれるものであり、しょっぱい味付けをするものなのでさじ加減を間違えると料理は不味くなってしまうものです。
そのために「塩梅」というものはシンプルな混ぜ方のように見えて実は加減が難しいものであり、そこからさじ加減を計る際の物さしとして使われたのです。
「塩梅が難しい」の言葉の使い方や使われ方
「塩梅が難しい」という言葉は主に行為や具合の調整が難しい時に使われます。
元々は料理用語だったことから料理の工程や調理バランスが難しい時に使いますし、その他の色々な場面でさじ加減が難しい時や具合が悪い時に使うことが可能です。
「塩梅が難しい」の対義語としては「塩梅がいい」があり、こちらは調整のいい仕上がりという意味や具合や出来上がりが丁度いい時に使われます。
類義語として言葉をひっくり返した「いい塩梅」というものもよく使われています。
また「塩梅を見る」という言葉は現在進行形でバランス調整する時や確認をする時に使います。
「塩梅が難しい」を使った例文(使用例)
・『肉じゃがの料理は一見すると簡単そうに見えるが、これがまた塩梅が難しいのである』
・『スケジュールの塩梅が難しくなってきたので、一旦全員から予定を聞き直すことにした』
・『塩梅が難しいカレーレシピだったが、頑張った分とてもスパイシーなものが完成したので満足だ』
まとめ
「塩梅が難しい」という言葉は料理や行為などのさじ加減が難しいという意味で使われます。
現代ではこれに代わって食用酢が簡単に手に入るようになりましたが、それでも慣用句の意味は残っており色々な場面で使われています。
日本食は塩を上手に使うものが多いのですが、この塩は現代では甘いものにも使うことで味をさらに高める効果があり、スイーツにも使われているのが特徴です。
梅も一種の果実なのですが、こちらは酸っぱさが特徴であり果実でありながらも白米や色々料理と相性がいいことから日本人から愛されている食べ物です。
塩と梅は日本人にも馴染み深い食材ですが、色々な料理に使うことができる反面バランスを間違えるとしょっぱくなりがちです。
そんな2つの食材を昔の人は合わせて「塩梅」を作っており、それが転じて現代では慣用句に用いられているのです。