この記事では、「外戚」と「宦官」の違いを分かりやすく説明していきます。
「外戚」とは?
「外戚」とは、「がいせき」と読み、母方の親戚という意味になります。
皇帝、王の母親、妃の一族のことでもあります。
中国の「三国志」という歴史小説において「外戚」と「宦官」というキーワードは外せません。
どちらも、権力争いをして王朝を混乱させる存在という共通点があります。
「宦官」とは?
「宦官」とは「かんがん」と読み、去勢された男性のことです。
中国の場合は、男子禁制の後宮内で雑務にあたっていました。
後宮とは、皇帝、王などの妃、妾などが住む場所ですから、男性がいると間違いが起こる危険性があるのです。
そのような心配がないのが「宦官」ということになります。
もともと「宦官」は異民族からの捕虜、宮刑(去勢する刑罰)を受けた者だったのですが、権力を握れる可能性があるということで自ら志願、去勢手術をして「宦官」となる者もいました。
もちろん、手術が失敗して亡くなる人もいましたので「宦官」になるのは、まさに「命がけ」だったわけです。
「外戚」と「宦官」の違い!
「外戚」と「宦官」の違いを、分かりやすく解説します。
どちらも皇帝、王の側にいる人という共通点がありますが、まったく違う意味となりますので気をつけてください。
「外戚」とは母方の親戚という意味で、ようするに皇帝、王の母親、妃の一族などを言います。
妃の一族ということで、重要な地位につけたり、出世してお金を得たり、何かと優遇されるわけです。
一方「宦官」とは、去勢された男性のことを言います。
「宦官」の仕事内容は後宮での雑務となります。
後宮は男子禁制な場所ですので「宦官」でないと入れないのです。
妃の側に仕えることで、信用を得て権力を握っていく「宦官」もいました。
その為「外戚」と「宦官」は権力争いをしたり、場合によっては「外戚」が「宦官」を利用するといったこともあったのです。
「宦官」は世界中にいたのですが、日本にはいません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「外戚」と「宦官」、二つの言葉の意味と違いを説明しました。
それぞれの言葉の意味を理解して覚えておいてください。