「大雨」の意味とは?
「大雨(おおあめ)」の意味は、「今後、災害が発生する危険性があるレベルの激しい雨」になります。
1時間当たり何mm以上の雨量(うりょう)があったら「大雨」になるのかは、地域・地形などによって大きく変わってきます。
そのため、「大雨」についての単一の雨量の定義はなく、地域・地形によってそれぞれの大雨の基準が定められています。
「大雨」を原因とする自然災害が発生する危険がある時には、気象庁から「大雨注意報」が出されます。
短時間に、極端に激しい数年に一度のレベルの大雨が降る時には、「記録的短時間大雨情報」が出されます。
「豪雨」の意味とは?
「豪雨(ごうう)」の意味は、「過去にあった災害を伴う大雨」や「これまでに起こった大雨を原因とする災害」になります。
「豪雨」という言葉は「過去の大雨・大雨による災害」を意味していて、「現時点で降っている激しい雨・これから降る可能性がある大雨」のことは意味していません。
そのため、「今後、豪雨の危険性があるので気をつけて下さい」という言い方は正しくないのですが、現在では「ゲリラ豪雨が降る可能性があります」という言い方だけはマスメディアでもされることがあります。
「台風」の意味とは?
「台風(たいふう)」の意味は、「熱帯の海上で発生した熱帯低気圧で、最大風速(10分間平均)が17. 2m/s以上になった非常に強い風を伴う自然現象」です。
国際的な気象現象についての呼び方のルールでは、「台風」の中でも最大風速(1分間平均)が「33m/s以上」になったものを「タイフーン」と呼んでいます。
台風は「非常に強い風」が最大の特徴であり、台風に「非常に強い雨」が伴うかどうかは、それぞれの台風によって変わります。
主に風の被害が強いものを「風台風(かぜたいふう)」、主に大雨の被害が強いものを「雨台風(あめたいふう)」とも呼びます。
「大雨」と「豪雨」の違い
「大雨」と「豪雨」の違いは、「大雨」は「今後、災害が発生する危険性がある激しい雨」を意味していますが、「豪雨」は「過去に発生した災害を伴う大雨」を意味しているという違いがあります。
「大雨」は「これから降る激しい雨・今降っている激しい雨」を意味しますが、「豪雨」は「過去に降った災害を伴う大雨」を意味しているのです。
「大雨」と「台風」の違い
「大雨」と「台風」の違いは、「大雨」は「今後、災害が発生する危険性がある激しい雨」を意味していますが、「台風」は「最大風速(10分間平均)が17. 2m/s以上になった熱帯低気圧」を意味しているという違いがあります。
「台風」は「非常に強い風」が最大の特徴で、「大雨」のような激しい雨が必ず降るとは決まっていないのです。
「豪雨」と「台風」の違い
「豪雨」は「これまでに起こった災害を伴う大雨」を意味していますが、「台風」は「最大風速(10分間平均)が17. 2m/s以上にまで成長した熱帯低気圧」を意味しているという違いがあります。
「豪雨」は「必ずしも強い風を伴わない・過去に起こった大雨の災害である」という点において、「非常に強い熱帯低気圧の風」である「台風」とは違う意味を持っています。
「暴雨」の意味とは?
「暴雨」の意味は、「主に積乱雲から、突然降り出す一時的な激しい雨」になります。
「暴雨」というのは、一般的に「俄か雨(にわか雨)・夕立」のような短時間だけ激しく降り注ぐ雨のことを意味していて、「暴雨」が降る時には一緒に強い風が吹きやすいという特徴もあります。
「暴雨」は、短時間だけ激しく降るにわか雨のような雨のことであり、長くても大体約30分程度でやむとされています。
「大雨」と「豪雨」と「台風」の使い分け
「大雨」と「豪雨」と「台風」の使い分けについて、具体的なケース・使用例を紹介しながら説明します。
「大雨」を用いるケース
「大雨」を用いるのは、「土砂崩れなどの自然災害を引き起こす恐れがある激しい雨」が今降っているケースか、これから降る可能性があるケースになります。
例えば、「大雨注意報が出たので、山際に住宅がある住民はすぐに避難してください」や「地盤を緩めて土砂崩れを起こす大雨を甘く見てはいけない」などの文章で、「大雨」の言葉を用いることができます。
「豪雨」を用いるケース
「豪雨」を用いるのは、「これまでに、大雨を原因とする災害が起こったケース」や「過去に起こった大雨・災害を指示するケース」になります。
例えば、「西日本豪雨では河川氾濫で大勢の被災者が出ました」や「過去に起こった豪雨被害を教訓にして防災に努めていきます」などの文章で、「豪雨」を使えます。
「暴雨」を用いるケース
「暴雨」を用いるケースは、「ごく短時間だけ続く激しい雨が突然降てきったケース」や「にわか雨・夕立のような事前に予測できない短時間の強い雨が降るケース」になります。
例えば、「暴雨が降る時には、強風による転倒事故にも気をつけましょう」や「暴雨はいつ降ってくるか分からないので、ずぶ濡れになりやすいのです」などの文章で、「暴雨」が用いられます。