古今東西、人類というものは多くの災害と戦ってきました。
そしてその災害との闘いは今も続いています。
我々の記憶に新しいのは2011年3月11日に発生した東日本大震災ですが、この影響は10年経った今もなお続いています。
ある地域に定住すると基本的に災害から逃れることはできず、どのようにして対応をするか対策をするかというものになりますが、地震や台風の多い日本ではこれらにまつわる言葉が多く存在しています。
その中の一つに『天変地異』があります。
今回はこの意味について見ていきましょう。
この記事では、「天変地異」の意味を分かりやすく説明していきます。
「天変地異」とは?の意味
この言葉の意味は『自然界に起こる異変』を表す表現です。
具体的には台風、地震、洪水などありとあらゆる自然災害や異変を指し示すとても大きな意味をもつ言葉になっています。
似たような言葉には『自然災害』はもちろん『天災地変』や『天変地異』などがあります。
「天変地異」の概要
四文字熟語を二つに分けると『天で変化が起きている』という意味の『天変』と『地上で異変が発生している』という意味の『地異』にすることができます。
上記で挙げた類語である『天災地変』や『天変地異』も基本的には『天』と『地』で分けられていることに気が付きませんでしょうか。
『天変』とは大雨や台風はもちろん月食や日食など現代の我々では天災とみなさないものも指します。
昔は月や太陽などが普通と違う動きをすることを不吉の予兆としており、気に掛けていた時代があった為、これらも含んでいます。
また、『地異』とは地震や洪水地割れ、土砂災害などを指します。
『海』などの言葉が入ってもよさそうですが、昔は船などで直接足を踏み入れることができる領域の為、地上の一つとして捉えています。
「天変地異」の言葉の使い方や使われ方
基本的な考え方としては自然界を『天と地』で分けていることから、この地球上で起こるありとあらゆる自然災害や異変を指し示すとてもスケールの大きい言葉です。
例えば『環境を顧みない経済活動の為、天変地異が発生している』という表現を使うと、特定の自然災害だけでなく様々な異変を一緒にしていることになります。
面白いのは英語など外国語でもこの考えは存在しており、『Heaven and Earth』(天と地)と我々日本人に近い概念を持っています。
英語では『Catastrophe』(大異変、大災害)という意味が『天変地異』にあたる言葉です。
「天変地異」を使った例文
・『昔の人間は漁で魚が取れなくなるのを天変地異の予兆と見ていた。』
・『ここ最近の活発な噴火活動は天変地異の前触れなのかもしれない。』
・『各国が真剣に環境問題に取り組まなければ、世界で天変地異が頻繁に起きるだろう。』
まとめ
如何でしたでしょうか。
空、地上、海に分けるのではなく、飛行機などでしか踏み入れることのできない領域である『天』と歩いたり、泳いだりして我々人間でも活動できる『地』という概念に分けて災害を表しているのはとても面白いポイントではないでしょうか。
また、この『天と地』という概念も外国に共通しているというのは興味深い点でした。
地球環境を我々個人でも気に掛けると同時に普段から災害に対しての意識や対策を強めておきたいものです。