この記事では、「天気」と「天候」の違いを分かりやすく説明していきます。
「天気」とは?
「天気」とは、ある場所と時刻を特定し、その場所と時刻における大気の総合的な状態を意味する言葉です。
ここで言う大気の総合的な状態とは、具体的には気温や雲の量と降水や風向きや気圧と言った要素を指します。
また「天気」には、「晴天」の意味もあります。
これは『明日は子供の遠足の日なので、天気である事を願っています』や『明日、天気になあれ!』の様に、普段使われる事が多い表現です。
「天候」とは?
「天候」とは、日々の大気の総合的状態よりも少し長い期間での状態を指す言葉です。
『ここ数日は、穏やかな天候が続く見込みです』や『ここのところ、天候不順が続いています』の様に使われます。
この「天候」の「天」は空を表す言葉で、「候」はうかがう事を意味するもので、そこから空に起こりそうな気配を意味する言葉となったのです。
「天気」と「天候」の違い
「天気」とは、ある場所と時刻を特定し、その場所と時刻における大気の総合的な状態を意味する言葉であり、一方の「天候」とは、日々の大気の総合的状態よりも、少し長い期間での状態を指す言葉です。
こう意味を記載しても、その違いはスッキリとしません。
「天気」と「天候」はほぼ同義と言えるのですが、使われるニュアンスが違っているだけのため、スッキリしないのです。
2つの言葉の使われ方の違いを端的に言えば、表す期間に違いがあるのです。
気象庁では、「天気」は長くて2~3日程度に使われ、「天候」は5日~1ヶ月程度の期間で使い分けている様です。
以上の様に、「天気」と「天候」はどの程度の大気の状態を対象とするかによって使い分けられるのです。
また「天気」には晴天を表現する使い方もありますが、「天候」には、そうした使い方がない点も違いと言えます。
ちなみに、「天気」や「天候」を研究し、予報する役所は「気象庁」であり、予報する資格を有する人は「気象予報士」といずれも「気象」の言葉が使われています。
この「気象」は大気中に生じる様々な自然現象を、物理現象として捉える際に使われる言葉です。
「天気」や「天候」の現象を、物理的・科学的に解明する役割を担っているので、「気象庁」や「気象予報士」と「気象」の言葉が使われているのです。
まとめ
「天気」も「天候」も大気の総合的な現象を表現する言葉と言う点は共通です。
2つの言葉の違いは、「天気」は長くて2~3日程度に使われ、「天候」は5日~1ヶ月程度の期間で使うと言う、対象とする期間の長さで使い分けられているのです。
また「天気」には晴天を表現する使い方もありますが、「天候」には、この使い方はありません。
ちなみに似た言葉の「気象」は大気中に生じる様々な自然現象を、物理現象として捉える際に使われる言葉です。
それゆえに、物理的・科学的に大気の現象を解析・予測する役所を「気象庁」と呼び、有資格者を「気象予報士」と呼ぶのです。