この記事では、「妄想」と「空想」の違いを分かりやすく説明していきます。
「妄想」とは?
「妄想(もうそう)」とは、「根拠のない事柄をあれこれ想像すること・思い込みに基づいて想像すること」を意味している言葉です。
「妄想」という表現には、「精神疾患(精神障害)の病的な状態から発生した、間違った判断・思い込み(確信)」という精神医学的な意味合いもあります。
精神医学における「妄想」とは「統合失調症などの精神疾患で見られることのある症状の一つ」であり、「具体的な根拠(証拠)がない非現実的なことを確信していて、客観的な事実を呈示されても修正できない症状(被害妄想・誇大妄想・関係妄想など)」を意味しています。
「空想」とは?
「空想(くうそう)」とは、「現実にはありそうもない事柄・展開を、あれこれ想像すること」を意味している言葉です。
「空想」の言葉には、「客観的な現実とはかけ離れているが、新しく生み出された独自性・創造性のある想像」といった意味合いもあります。
「空想」に近しい意味を持つ類義語として「夢想・白昼夢・妄想・幻想」がありますが、「空想」はもっとも「一般的かつ病的ではない想像」のニュアンスを持っています。
「妄想」と「空想」の違い!
「妄想」と「空想」の違いを、分かりやすく解説します。
「妄想」も「空想」もどちらも「あれこれ想像すること」を意味している部分では類似していますが、「妄想」は「根拠がないこと・客観的な現実に基づいていないこと」に特徴があり、「空想」のほうは「根拠がないものもあれば根拠があるものもある・客観的な現実の延長線上の想像もある」の特徴を持っている違いがあります。
また「妄想」は「統合失調症などの精神疾患の精神症状の一つ(被害妄想・誇大妄想など)」としての意味合いを持っていますが、「空想」という言葉は「精神疾患(精神障害)の症状とは関係がない、一般的な想像の範囲・レベル」であるという違いを指摘することができます。
まとめ
「妄想」と「空想」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「妄想」とは「根拠がないのにあれこれ想像すること」「実際にはありないことをあると思い込んで修正することができない精神疾患の症状」を意味していて、「空想」は「実際(現実)にはありそうもないことを、あれこれ想像すること」を意味している違いがあります。
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