「安寧」と「安泰」の違いとは?分かりやすく解釈

「安寧」と「安泰」の違い違い

この記事では、「安寧」「安泰」の違いを分かりやすく説明していきます。

「安寧」とは?

無事で安らかなことを意味する「安寧」

「あんねい」と読みます。

何に対し安定しているのかというと「安寧」の場合、世の中を指し、世の中が穏やかで安定していることを示す言葉となります。

社会や世の中が何事もなく無事で穏やかである際、「安寧」が用いられます。

「安寧」は、「平穏」「安堵」「平和」「落ち着き」「穏やか」などと言い換えることができ、英語では「Peace」です。


「安寧」の使い方

「安寧」の場合、「安寧に過ごす」「安寧を乱す」「安寧を維持する」などといった使い方があります。

そのほか、「心の安寧」「安寧の日々」「安寧秩序」などといった言葉もあります。


「安泰」とは?

無事で安らかなことを意味する「安泰」

不安なことや危険なことがないことを意味する言葉で、「安泰」の場合、無事で安らかであることは自分自身や自分自身の身に周りのことに限られます。

「安泰」は、「穏やか」「温厚」「無事」「穏便」「安全」などと言い換えることができ、英語では「aetna」です。

「安泰」の使い方

「安泰」の場合、「安泰を願う」「安泰を祈る」「安泰に育つ」といった使い方のほか、「安泰な生活」「安泰な老後」「将来安泰」などといった言葉もあります。

「安寧」と「安泰」の違い

同じ安らかで穏やかな日々を意味する言葉ですが、その対象範囲が大きく異なる「安寧」「安泰」

「安寧」の場合、安らかで穏やかであることを指している範囲は世の中や社会全般です。

そのため、「安寧」の場合、自分自身に直接、関係のない人の範囲まで安らかで穏やかなことを願う際に用いられる言葉となります。

一方、「安泰」は、自分自身や自分自身の身の回りの人に対して安らかで穏やかであることを願う際に用いられる言葉です。

このように、どの範囲を示しているのかによって「安寧」「安泰」は使い分けられることとなります。

「安寧」の例文

・『戦争によって、世界の安寧を乱すことは決して許される行為ではありません』
・『私は、日本の安寧を守るため、今の仕事を選び、そして誇りを持って務めています』
・『社会が安寧だと人は幸せを感じ充実した日々を送ることができると私は考えます』
・『早く、世界中に安寧な日々が訪れますように…』

「安泰」の例文

・『無事に息子にも子供が生まれ、我が家もこれで安泰です』
・『家業を息子が継いでくれることになり、これで家業の将来も安泰です』
・『安泰な老後を送るため、今は、コツコツと節約生活を送っています』
・『結婚し、遠方で暮らすことになった娘夫婦の安泰を祈るばかりです』

まとめ

以上が、「安寧」「安泰」の違いです。

どちらも、安らかで穏やかといった意味を持つ言葉ですが、それらを示す範囲に大きな違いがあり、その範囲に合わせ使い分けが必要です。

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