「完膚無きまで」と「完全に」の違いとは?分かりやすく解釈

「完膚無きまで」と「完全に」の違い違い

この記事では、「完膚無きまで」「完全に」の違いを分かりやすく説明していきます。

「完膚無きまで」とは?

「完膚無きまで」とは、「徹底的に相手を打ちのめすこと」「これ以上ないくらいに相手をやっつけるさま」を意味していることわざです。

「完膚」とは「傷のない完全な皮膚」のことで、「完膚無きまで」というのは「傷がない肌の部分がないほど徹底的に(打ちのめす)」の意味合いを持っているのです。

「完膚無きまで」は古代中国の故事成語であり、唐に謀反を企てた蒋鎮(しょうちん)が劉廼(りゅうえん)を引き入れようとしたが、劉廼が口が聞けないといって返事をしなかったため、蒋鎮が劉廼の全身にお灸をすえて皮膚を焼いたという故事に由来しています。


「完全に」とは?

「完全に」とは、「欠点・不足するところがまったくないように」「余すところなく・すべてを網羅(カバー)して」を意味している副詞の表現です。

例えば、「この問題を完全に解決することができました」「完全に水もれしないようなバスルームの改装作業を行いました」といった例文で使用することができます。


「完膚無きまで」と「完全に」の違い!

「完膚無きまで」「完全に」の違いを、分かりやすく解説します。

「完膚無きまで」「完全に」はどちらも、「余すところがないように・これ以上はないくらいに」という意味のニュアンスを持っている言葉ですが、「完膚無きまで」のことわざは「徹底的に相手をやり込める・痛手を負わせてやっつける」という意味に重点が置かれています。

「完膚無きまで」に対して「完全に」という表現は、「特別に相手を打ちのめすという攻撃的な意味」がないという違いを指摘できます。

「完全に」のほうは「完全に課題を解決する」「作品を完全に仕上げる」というように、「攻撃的ではない、欠点や不足がないポジティブな意味合い」でも使われる違いがあるのです。

まとめ

「完膚無きまで」「完全に」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?

「完膚無きまで」とは「無傷の箇所がないくらいに、相手を徹底的に打ちのめすさま」を意味していて、「完全に」「欠点や足りないところがまったくないように」「余すところなく・全部を網羅して」を意味している違いがあります。

「完膚無きまで」「完全に」の違いを詳しく知りたい時は、この記事をチェックしてみてください。

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