見た目がよく似ている言葉には、中身が正反対なものもあります。
この記事では、「宣伝」と「喧伝」の違いを分かりやすく説明していきます。
紛らわしい言葉を、今すぐ学習していきましょう。
「宣伝」とは?
宣伝(せんでん)とは、商品やサービスが売れるようにアピールすること。
テレビのCMや電車の中吊り広告、新聞の広告も「宣伝」のひとつです。
宣伝をながす目的は、自社の商品を1人でも多くのお客さんに知ってもらうことです。
目に触れる機会が多くなると、それだけ自社の商品に興味をもってもらえるお客さんが増えるようになります。
お客さんの関心を惹きつけて「こんな商品があるんだ」と思ってもらえること、それが宣伝の狙いになります。
宣伝を流そうと思ったとき、どの媒体に出そうか悩むことがあります。
効果的な宣伝をつくるには「どんなユーザーがいるのか」その背景を考えることも大切です。
ユーザーの年齢層や性別、職業に応じたアプローチを考えていくと、よりキメの細かい広告をうてます。
「喧伝」とは?
喧伝(けんでん)とは、世間に広くお知らせすること。
また「しゃべり散らす」という意味もあります。
悪い意味をふくんだ言葉になります。
喧伝の「喧」は「喧喧囂囂(けんけんごうごう)」の四字熟語で知られる言葉です。
文字を眺めてみても分かる通り「喧喧囂囂」には「口うるさくて、やかましい」という意味があります。
そして「喧」という漢字にも「かまびすしい」という訳があります。
あまり聞かない「かまびすしい」とは、騒々しいこと。
耳障りなものに用いる言葉です。
そのため喧伝にも、言いふらすという悪しき意味があります。
使い方としては「大地震が発生したとき、ライオンが逃げたというデマが喧伝された」そして「週刊誌に喧伝されて、芸能界に居場所がなくなった」などがあります。
拡散する、言いふらすという訳が喧伝にはあります。
「宣伝」と「喧伝」の違い
どちらも「伝える」という言葉が入っているので、識別に迷ってしまいます。
「宣伝」と「喧伝」の違いを、分かりやすく解説します。
・プロモーションは「宣伝」
「宣伝」と「喧伝」には「大勢の人に伝える」という共通した目的があります。
そして違うのは、そのやり方です。
「宣伝」とはテレビやネット、新聞広告などを使って自社の商品をPRすること。
対する「喧伝」とは単に「言いふらすこと」です。
宣伝は自社商品を知ってもらうためのビジネス手段。
喧伝には、根も葉もない噂話も含まれます。
プロモーションが宣伝。
噂話やデマが喧伝です。
まとめ
「宣伝」と「喧伝」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも多くの人に知ってもらうという、共通した意味があります。
宣伝は自社商品に興味を持ってもらえるように、PR活動をおこなうこと。
喧伝は噂話を言いふらしたり、拡散させたりすることです。
ビジネスで用いるのは宣伝。
プライベートの要素も含まれるのが喧伝です。