この記事では、「害鳥」と「益鳥」の違いを分かりやすく説明していきます。
「害鳥」とは?
害鳥とは、がいちょうという読み方をする言葉です。
漢字で表現されたこの言葉を目にすれば直ぐに分かる様に、順調な生存の妨げになるや邪魔をするといった意味を有する害に、とりやちょう類を意味する鳥の文字を加える事により、成立している言葉となっています。
だからこそ害鳥とは、農作物等にとって有害な鳥類を表すのです。
「害鳥」の使い方
害鳥は、農作物等に害を及ぼす鳥を意味する言葉であり、同じ鳥でも季節によって害鳥になったりならなかったりものもいます。
例えば日常的に見掛けるスズメですが、春は農作物に害を及ぼす害虫を食べてくれるので有り難い存在ですが、秋になると稲に害を及ぼすため害鳥と呼ばれてしまうのです。
この様に農作物にとって、害を及ぼすか否かで害虫という言葉が用いられるかどうかが決まります。
「益鳥」とは?
益鳥とは、えきちょうという読み方をすべき言葉です。
文字で表記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然ですが、役に立つ事とかためになる事、りえきといった意味を持つ益の字に、とりや身体全体を羽毛で覆われ翼を使って空を飛ぶ動物等の意味を持つ鳥の字を付け足す事で誕生した言葉となっています。
そのため益鳥とは、農林業を行う上で有益とされる鳥を表す言葉です。
「益鳥」の使い方
益鳥は主に、農作物にとって有益な働きをしてくれる鳥に使用される言葉です。
具体的には農作物に害を与える害虫を餌として食べてくれるツバメや、シジュウカラといった鳥を益鳥と呼んでいます。
更にスズメは春は害虫を食べてくれる益鳥ですが、秋になると稲を食い荒らすため害鳥の扱いになる等、季節によって変わる鳥も存在するのです。
「害鳥」と「益鳥」の違い
害鳥と益鳥は文字を見比べれば分かる様に、最初に害が付くか益が付くかの違いがあります。
しかもその言葉の違い通りに、対照的な意味合いを持っているのです。
まず害鳥ですが、食い荒らすといった形で農作物に害を及ぼす鳥を表す言葉となっています。
一方の益鳥は害を及ぼす害虫を食べる等、農作物にとって有益な働きをする鳥を表現する言葉です。
「害鳥」の例文
・『今年は稲を食い荒らされる等、害鳥対策が不十分でした』
・『害鳥による被害を何とかしようと試みていますが、なかなか上手く行きません』
「益鳥」の例文
・『益鳥であるツバメが害虫を食べてくれたお陰で、今年は豊作です』
・『スズメは春は害虫を退治する益鳥ですが、秋には稲を食べる害鳥となります』
まとめ
2つの言葉は、最初の文字が害か益という明確な違いがあります。
しかもその文字の違いにより、表す意味合いも全然違っているのです。
害鳥の方は、農作物を食べる等して害を及ぼしてしまう鳥の事を表す言葉となっています。
対する益鳥は、害を及ぼす虫である害虫を餌にする等、農作物にとって有益な働きをする鳥を表す言葉です。
この様に害鳥と益鳥は正反対の意味を持つ、対義語の関係となっています。