「寄り添う」と「付き添う」の二つの言葉。
どちらもそばにいるという意味があります。
日常で耳にしたり会話で使うことがあると思います。
微妙に意味が違い、何となくわかっているが詳しく説明を求められると困る言葉。
この記事では「寄り添う」と「付き添う」の二つの言葉の意味と違いをわかりやすく説明していきます。
「寄り添う」とは
物理的に近くにいるとは限らず、相手の気持ちに寄せる、共感することを言います。
実際にぴたっとくっついている、そばにいるという意味がありますが、どちらかと言うと心理的な要素が主となっています。
気持ちを汲み取る、理解しようとするなど相手の心に近づくこと、自分のことのように共感することを意味します。
しかし、人の気持ちは見えないものです。
理解することは難しくても相手の気持ちを大切にすることも寄り添うことになります。
「付き添う」とは
そばにいること。
世話や保護を必要とする人の近くにいることです。
同行する、一緒についていくといった物理的に近い位置にいることを言います。
その人のために世話をしたり手伝っている状況、近くで見守り声をかけることも付き添うという意味になります。
病院で付き添いについてと書かれた説明書きをよく目にすることから、高齢者や病人のお世話や介助のイメージがありますが、エスコートするといった儀礼的なサービスも含まれます。
基本的には相手の近くにいる、そばにいることが特徴になります。
「寄り添う」と「付き添う」の違い
簡潔に言うと、寄り添うはどちらかというと心理的な支えが大きく、付き添うは物理的に近い距離で相手を支えることになります。
付き添うは相手のそばにいる、近くにいることです。
しかし、寄り添うは必ずしもそばにいるとは限らず、距離が離れていても心理的に近い場合に多く使われます。
「寄り添う」の例文
・『看護師になったら患者さんの気持ちに寄り添う看護をしたい。』
・『恋人に振られたが、寄り添ってくれる友達がいてくれて元気になれた。』
・『私の親友は相手の気持ちに寄り添えるやさしい人です。』
・『2匹の犬たちは寄り添って眠っている。』
・『お客様に寄り添うサービスを目指します。』
「付き添う」の例文
・『母が病気で入院したため付き添うことになった。』
・『熱がでたので病院まで親に付き添ってもらった。』
・『今日は祖母の買い物に付き添う予定だ。』
・『妻の出産に付き添った。』
・『彼女は発表会に付き添うよう姉にお願いした。』
まとめ
「付き添う」「寄り添う」は少し意味合いが違いますが、どちらも精神的にもしくは肉体的に支えることになります。
どちらも、あたたかくやさしい意味をもつ言葉です。
この二つの言葉は普段からよく耳にすることから、人は意識していなくても常に支え合っていることがわかります。
あらためて理解することで、言葉の意味を意識し、周りの人や近くにいる大事な人を大切にしようという気持ちになれるのではないでしょうか。