この記事では、「寺」と「神社」の違いを分かりやすく説明していきます。
両者にはどのような違いがあるでしょうか。
「寺」とは?
「寺」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「寺」は「てら」と読みます。
「寺」は「僧や尼が住む場所で、仏像を安置し、仏道を修業し、仏事を行う場所」とされています。
別名は「寺院(じいん)」「精舎(しょうじゃ)」「伽藍(がらん)」などになります。
「仏道」は「ぶつどう」と読み、「仏の説いた教え」を意味します。
「仏教」と言い換えることもでき、悟りに至る修業の道を指すこともあります。
京都や奈良には、飛鳥時代や平安時代に創建された「寺」がたくさん残されています。
今でも僧や尼が住み、修業している場所もあり、同時に一般公開されている「寺」も少なくありません。
国宝や重要文化財に指定されている仏像が安置されている「寺」では、拝観料を取り、大勢の人を集めています。
「法要」を行う場でもあり、「四十九日法要」「三回忌法要」などのために、檀家と呼ばれる人たちが集まってくる場所でもあります。
また、かつては「住職」のことを意味したり、「寺子屋」や「博打を開帳している場所」を意味したこともありましたが、現在では使われることがほとんどありません。
「神社」とは?
「神社」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「神社」は「じんじゃ」と読みます。
「神社」は「神道の神をまつり、祭祀や参拝のための施設のある場所」を意味します。
またそのための建物や社を意味します。
「神道(しんとう)」は、日本に古くから伝わる宗教的態度となります。
自然崇拝やアニミズムなどを特徴としています。
日本には「八百万の神々」がいると言われていますが、この場合の神様は、基本的に神道の神様になります。
「神道」は、後に大陸から入ってきた仏教や儒教、道教などの影響を受けています。
「神社」が現在のように、荘厳で立派な建物を擁するようになったのも、仏教の「寺」の影響とされています。
それ以前は、山そのものが「ご神体」と呼ばれるなど、自然そのものが「神社」の役割を果たしていたとされています。
「寺」と「神社」の違い
「寺」と「神社」の違いを、分かりやすく解説します。
「寺」は「僧や尼が住む場所で、仏像を安置し、仏道を修業し、仏事を行う場所」で、「神社」は、「神道の神をまつり、祭祀や参拝のための施設のある場所」を意味します。
「寺」が仏教の施設、「神社」は神道の施設と覚えておくと間違いないでしょう。
また「神社」には「鳥居」がありますが、「寺」にはなく、「寺」には「仏像」がありますが、「神社」にはないというような違いもあります。
まとめ
「寺」と「神社」の違いについて見てきました。
「寺」と「神社」は、母体となるものが「仏教」と「神道」という大きな違いがあります。
「寺」は「仏教のための施設」、「神社」は「神道のための施設」と覚えておくといいでしょう。