「対等」と「同等」の違いとは?分かりやすく解釈

「対等」と「同等」の違い違い

この記事では、「対等」「同等」の違いを分かりやすく説明していきます。

「対等」とは?

2つのものの間に優劣や高低がないことです。

「対」という漢字には、2つで一組になるものという意味があります。

つまり、「対等」という言葉は、2つのものの間についていう言葉で、2つ以上のものの間にある関係ではないのです。

テニスの試合のことで考えてみます。

世界ランキング1位の選手と100位の選手では、能力に大きな差があります。

2人が戦ったら、力の差が明らかになることでしょう。

この場合「対等」な試合をすることは難しいかもしれません。

世界ランキング1位の選手と2位の選手であれば、どちらか一方が明らかに有利になるといった試合運びにはならない可能性があります。

能力の優劣に大きな違いがない場合は「対等」ということができます。


「対等」の使い方

2つのものの間の実力について使われることが多いです。

優劣や上下などがないことをいいます。

スポーツや政治などでは、能力が問われることがあります。

そのため、このような場面で使われることが多いです。

2つよりも多いものの関係についてはいいません。


「同等」とは?

程度や等級などに違いがないことです。

「同」という漢字には、同じという意味があります。

甘味料の甘さで考えてみます。

甘味料にもいろいろな種類があり、砂糖よりも甘いものもあれば、それよりも甘くないものもあります。

砂糖と同じくらいの甘さだとされているものがラカンカです。

この場合「砂糖とラカンカは同等の甘さ」ということができます。

甘さという程度が同じです。

何か基準があり、それと程度が同じことを「同等」は意味しています。

甘味料の例だと、砂糖の甘さが基準になっていて、ラカンカはそれと程度が同じであることを指しています。

「同等」の使い方

程度や等級について使われることが多いです。

2つのものの間で、程度や等級などが同じであることをいいます。

「対等」と「同等」の違い

どちらの言葉にも「等」という漢字が使用されており、ひとしいという意味合いがあります。

しかし、何が等しいのかという点に違いがあります。

前者の言葉は、実力についていう場合が多いです。

優劣や高低などがないことをいいます。

後者の言葉は、程度や等級について言うことが多いです。

ある基準があって、それと程度が同じという意味です。

「対等」の例文

・『対等に戦うことができた』

・『対等な関係を保つ』

・『やっと対等になれたと思いました』

・『生徒と教師が対等に話し合う』

「同等」の例文

・『ピザと同等のカロリーです』

・『効果は同等だといわれている』

・『他社製品と同等の機能性があります』

・『有料老人ホームと同等のケアを受けることができます』

まとめ

どちらの言葉にも等しいという意味が含まれていますが、何が等しいのかという点に違いがあります。

一方は能力について、もう一方は程度や等級についていうことが多いです。

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