この記事では、「屋敷」と「館」の違いを分かりやすく説明していきます。
「屋敷」とは?
「屋敷」は日本家屋のことを指し、かつ大勢で住まうことを前提とした住居です。
「城」とは異なり、防壁などは存在せず平地に位置するものを「屋敷」と呼びます。
「屋敷」の使い方
「屋敷」はもともとは日本家屋のことを指し、かつ大勢が住まうものを指す言葉でした。
その為、大名などたくさんの家来が共同で出入りする住居を「屋敷」と呼ぶのはその名残です。
「館」とは?
「館」と呼ぶいい方は西洋の住居の呼び名です。
西洋の人間が住まう住居のことで大きさは把握することが出来ないため、大きかろうと小さかろうと住居である場合、「館」と記載します。
「館」の使い方
魔女の「館」や占いの「館」など西洋らしさを感じるものは「館」と記載し他とは異なる住居であるとします。
これらの呼び名は、日本人から見て住居であることを認識したものを「館」と呼ぶため、西洋の住居でも住居であるかどうかわからないものは、「家」や「住居」と呼びます。
「屋敷」と「館」の違い
「屋敷」は日本古来の住居のことを指し、かつ広い住居であることを指します。
一方で「館」はというと西洋の住居を「館」と称して記載するため、大きさは関係がなく住居であることのみを前面に押しているのです。
「屋敷」の例文
・『このお屋敷は○○様が住んでおられる』
この住居には、○○という方が主人で多くの人たちが出入りしている住居であると例文からは読み解けます。
「屋敷」は広い住居のことを意味し、その主人が○○という人物であるという例文です。
・『番町皿屋敷は今も語られる怪談である』
これは、番町皿屋敷という大名とそのお菊を題材にした怪談話で、今も語り継がれている怪談話であるという文章です。
皿屋敷は、大名が住まう住居を題材にそこに下働きのお菊という女性との間に起きたお話になります。
「館」の例文
・『まるで魔女の館だな』
この例文は、西洋の魔女の住む住居のようであると解釈します。
「館」は西洋の文化を持つものに対して用いられる言葉なのでこのように表現をするのです。
魔女という呼び名が西洋の呼び名であるため、日本風に解釈をするのであれば、山姥の家と記載します。
山姥は、大名のように大きな住居に住んでいるわけではないので「家」を「うち」と呼ぶことも可能です。
ただし、「うち」は親近感がある呼び名であるため山姥に親近感があるものでない限り「うち」を使用することはないです。
・『西洋館を見に行きたい』
この場合、読み方は「やかた」ではなく、「かん」と読みます。
読み方は異なりますが両者ともに住まう住居であることに違いはなく、西洋という記載から西洋風の住居を見に行きたいということを述べているのです。
まとめ
「屋敷」と「館」の違いは、住居の大きさでかつ日本よりの住居であるかどうかです。
日本よりの住居の場合「屋敷」や「家」を用いて表現し、西洋の場合、住居全般を「館」とすることで一応日本人から見て住居であることを認識したと解釈します。