「崩落」と「崩壊」、このふたつの言葉はどちらもなにかが崩れることをあらわしている言葉であり、テレビのニュースや新聞などで見かけることも多い言葉だと思います。
この記事では「崩落」と「崩壊」の意味の違いについてわかりやすく説明していきたいと思います。
「崩落」の意味とは?
「崩落」とは、くずれおちることを指す言葉です。
とくに建造物や構造物が崩れて落ちることをいい、その原因はさまざまですが多くは地震や構造の劣化などで発生します。
それが転じて、株価や金融取引相場などで、値が崩れ落ちるように下落することを「崩落」と表現することもあります。
もともと高いところにあるものや高いものが、急に崩れて落ちることを指す、ということです。
ですので、株価や金融取引相場のことをいうときも、もともとは高い値だったものが急激に下落したときに「崩落」を使うのです。
「崩壊」の意味とは?
「崩壊」とは、くずれてしまうことや潰れること、壊れてしまうことなどをあらわす言葉です。
形があったものが崩れて壊れてしまうことをいいます。
「崩壊」を使う範囲は幅広く、建造物や大自然のものだけではなく、人間性や精神などにも使うことのできる言葉です。
何かが崩れること全般に使うことのできる言葉ということです。
「崩落」と「崩壊」の違いについて
「崩落」と「崩壊」はどちらもなにかが崩れることをあらわしている言葉ですが、はっきりと異なる意味も持っている言葉です。
まず「崩落」は、「なにかが崩れて落ちること」をあらわしている言葉です。
対する「崩壊」は、「なにかが崩れて壊れること」をあらわしています。
「崩落」は必ず「下に落ちること」が必要ですが、「崩壊」は単に壊れることを指しているので、必ずしも下に落ちるとは限らないのです。
また、「崩落」は株価や金融取引相場などにも使うことがあり、「崩壊」は人間関係や人間性や精神などにも使う言葉です。
他の対象で比べたときにもこのような違いがあるのです。
「崩落」を使った例文を2つ紹介
・『イギリスの有名な橋が崩壊してしまったようだが、その上を走る線路も道路もなく、歩行者も通れないようになっており、怪我人などはいなかったようだ。』
・『さいきん未知のウイルスが流行り始めたおかげで、ほとんどの会社の株価は急激に崩落してしまった。』
「崩壊」を使った例文を2つ紹介
・『彼は私たちに重大な嘘をついていた。おかげで人間関係は崩壊し、彼はひとりぼっちになってしまった。だが、友達である私たちに重大な嘘をついたりするからであり、自業自得なのだ。』
・『外国では、建物を取り壊す際、ダイナマイトで爆破して崩壊させるようだ。それはかなりの迫力のようだが、近くで見てみるのは気が進まなさそうだ。』
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「崩落」と「崩壊」はその意味自体はとても似ているものでしたが、「崩落」は崩れて落ちることが必要で、「崩壊」は単に崩れて壊れることを指す言葉、また使う対象も違っていました。
普段も使うことがある言葉ですので、しっかりと覚えておきましょう。