同じ漢字が使われていても、言葉のあらわす雰囲気がまったく異なる単語もあります。
この記事では、「弱み」と「弱点」の違いを分かりやすく説明していきます。
正しいニュアンスをつかんでいきましょう。
「弱み」とは?
弱みとは、その人が持っている「もろい部分」のこと。
あまり表に出したくない、こわれやすい箇所のことです。
「弱み」はその人が感じているコンプレックスです。
そのため「どんな部分を弱みだと思っているのか」は人によって異なります。
「弱み」は普段は、心の奥底に隠されているもの。
他人にとやかく言われたくない、急所のことです。
「弱みを見せない」というと、強がって自分の欠点をさらけ出さないこと。
反対に「弱みを見せる」というと、ありのままの自分をさらけ出すことです。
また他人の弱みを悪用することを「弱みにつけこむ」や「弱みを握る」といいます。
こちらは良くない例えです。
「弱点」とは?
弱点とは、その人が持つウィークポイントのこと。
短所や欠点など、苦手と感じている部分を指します。
どんなに完璧に見える人でも、それなりの弱点を抱えているものです。
計算が遅い、人前で話すのが嫌い、体を動かすのが苦手。
その人が感じている「100点ではないパーツ」が弱点になります。
そのため20点で弱点と捉える人もいれば、70点も取れているのに弱点だと感じる人もいます。
明確なボーダーラインがないのが弱点です。
弱点は「苦手意識のある部分」なので、そうした欠点をのりこえることを「弱点を克服する」といいます。
また一部分でも穴埋めすることは「弱点を補う」です。
自分の弱点と、うまく付き合っていきたいものです。
「弱み」と「弱点」の違い
どちらも瓜二つの言葉ですが、意味が異なっています。
「弱み」と「弱点」の違いを、分かりやすく解説します。
・悩みは「弱み」問題は「弱点」
「弱み」と「弱点」は、どちらも短所や欠点のこと。
そのため就職の面接では「あなたの強みと弱みを教えてください」や「あなたの長所と短所を説明してください」と聞かれることもあります。
この場合の「弱み」と「弱点」とは、どちらも「その人自身が至らないと思っている箇所」のことです。
どのくらい自分のことを客観的に判断できているか、知るために使われます。
また「弱み」は「あの人は決して弱みをさらけ出さない」など、その人の気質をあらわすこともあります。
また「弱点」は「当社の弱点をカバーする取り組み」など、企業や団体が抱えている問題点をあらわすこともあります。
心に抱えた悩みは「弱み」、問題点は「弱点」です。
まとめ
「弱み」と「弱点」の違いを分かりやすくお伝えしました。
「弱み」と「弱点」には欠点、短所など共通の意味があります。
どちらも同じように用いられていますが、心にある悩みを「弱み」。
企業や団体の問題点を「弱点」と区別することも多いです。
弱みや弱点は誰にでもあるもの。
使い方次第では、大きな武器に変えていくこともできます。
言葉の奥深さを知って、力強い人生を歩んでいきましょう。