「従う」とは?
「従う」とは目上の人の後について行動すること、他からの働きかけに応えて、逆らわないこと、動かされるままに動く、相手に降参するといった複数の意味合いがある言葉です。
「従う」の読み方
「従う」と書いて「したがう」と読みます。
「従う」の表現の使い方
「従う」とは、いくつかの意味がある言葉です。
まず目上の人の後からついて行く、行動を一緒にするという意味で使う時は「社長に従う」「彼に従って東京に行く」という使い方になります。
他からの働きかけに逆らわない、言うことを聞くという意味では「係員に従う」「この会社の習慣に従う」などと言います。
最後に大きな力に任せて、動かされるままに動くという場合は「時代の流れに従う」「船は川の流れに従う」という風に使います。
「従う」を使った言葉と意味を解釈
「従う」を使った言葉や言い回しをいくつか紹介していきます。
意味の解釈もつけていますので、使い方の参考にしてみてください。
「夫に従う」
「夫に従う」という言い方は今の時代においては時代遅れ的な印象を持つかもしれませんが、意味としては後について行動する、一緒について行くといったことから、夫の考えに逆らわない、夫の言うことを守るといったことも含むでしょう。
「私は古い人間だから夫に従います」「祖母は夫に従うという価値観で生きてきた人だが、私は違う」などと使います。
「兵役に従う」
「兵役に従う」とは、兵役に従事する、つくという意味になります。
「従う」にはある業務を行う、従事するという意味もあります。
「本務に従う」などと言います。
「習慣に従う」
「習慣に従う」とは、そこでの決まりであったり、繰り返し行われていることに対して聞き入れる、受け入れる、逆らわないということです。
つまり相手側に合わせるという意味でもあります。
「ここでの習慣に従うことが、利口なやり方だ」「みんな、何の疑問も持たずに習慣に従うが、僕はおかしいと思っていた」などと使います。
「従う」を使った例文や短文など(意味を解釈)
それでは「従う」を使った例文をいくつか紹介しましょう。
意味の解釈もつけていますので、使い方の参考にしてみてください。
「従う」を使った例文1
「あいつらに従うのは、本当は嫌だが目的の為なので我慢するさ」
「従う」とは相手の言うことを聞くこと、逆らわないことという意味になります。
降参する、降伏するといった意味もあります。
例文の場合は目的の為に一旦「従う」、相手の言うことを聞くということを言い表しているのです。
「従う」を使った例文2
「危ないですから勝手に動かず、係の指示に従うようにしてください」
「従う」には、他人の言うことを聞き入れる、命令、教え、ルールを守るといった意味合いがあります。
「係の指示に従う」というのは係の人の教え、ルールに逆らわないこと、指示通りに動くことを言います。
「従う」の反対語
「従う」の反対語とはどのような言葉になるのでしょうか。
明確な反対語がない場合は意味合いから当てはまる言葉を探してみましょう。
「抗う」【あらがう】
「抗う」とは逆らって、抵抗することです。
また古い日本語の意味としては、相手の言うことを否定して言い争いをすることを言います。
「権力に抗うなど、無意味なことだ」「組織のやり方に抗うということは、辞める覚悟ができているのだろう」などと使います。
「逆らう」【さからう】
「逆らう」とは物の流れ、世の動きに対して逆の方向に進むこと、人の意見、命令を聞き入れないことを言います。
「上司に逆らうと、左遷される」「親に逆らう子には何かしらの言い分があるのだろう」などと使います。
「従う」の類語や類義語・言い換え
言葉の意味が理解できましたところで、「従う」の類語、似た言葉、言い換える言葉などもいくつか紹介します。
こちらの言葉も併せて覚えておくといいでしょう。
「仕える」【つかえる】
「仕える」とは目上の人などの側にいて奉仕することを言います。
「夫に仕えるなんて、あなた古いこと言うのね」「国王に仕える」という風に使います。
「献身」【けんしん】
「献身」とは自分の身を捧げて尽くすことを言います。
ある物事、人の為に自分を犠牲にするという意味でもあります。
「献身的に尽くす」「彼女の献身に対して、彼は応えることはなかった」「独立運動に献身する人生だった」などと使います。
「従順」【じゅうじゅん】
「従順」とは人の言うことに逆らわない、素直で大人しいことを言います。
「とても従順な犬だね」「従順な部下を好む」という風に使います。
「服従」【ふくじゅう】
「服従」とは他の支配、権力につき従うことを言います。
「王に服従する」「あんな奴に服従なんてするものか」などと使います。
「従う」の英語と解釈
「従う」という言葉は英語ではどのように言い表すのでしょうか。
英語では“follow”(後について行く)、“obey”(人の命令などに従う)、“conform”(習慣などに従う)という単語を使います。
「従う」の意味合いに合わせて選ぶようにしましょう。
例文は“He followed me to the station”(彼は私に従って駅までやって来た)、“obey his orders”(彼の命令に従う)、“conform to the fashion”(流行に従う)などとなります。