似たような言葉でも、意味が違う中に、「徴収」と「聴取」があります。
どちらも普段からよく耳や目にする言葉です。
「徴収」と「聴取」は読み方で書くと、「ちょうしゅう」と「ちょうしゅ」になります。
最後に「う」があるかないかだけでの1文字違いの言葉ですが、意味はまったく異なります。
この記事では、「徴収」と「聴取」の違いを分かりやすく説明していきます。
「徴収」とは?
「徴収」とは、出すことが決まっているお金を取り立てることです。
国や公共団体などが、税金や手数料などを取り立てることです。
「徴収」は税金に関して使われるイメージが強いかもしれません。
例文では、「源泉徴収票を添付する」、「会費を徴収する」などと使われます。
「徴収」は「集金」などと同じような意味です。
しかし、「徴収」のほうが、強制力が強い印象があります。
ケースバイケースで言葉を使い分けるようにすれば良いでしょう。
「聴取」とは?
「聴取」とは、聞くこと、あるいは聞き取ることです。
例えば、ラジオを聞くことは、聴取と言い、それを聞く人を聴取者(リスナー)と言います。
テレビの場合は画面を見ながら音声も聞くので、視聴、または視聴者となります。
ちなみに、「きく」には、「聞く」と「聴く」があります。
「聞く」の場合は、音や声などを感じながら知ることですが、「聴く」は、身を入れて注意しながら聴くことです。
そのため、「聴取」の場合は、しっかりと聴き取るという意味になるでしょう。
例文としては、「事情聴取を行う」、「このラジオ番組の聴取者です」などと使うことができます。
「徴収」と「聴取」の違い
「徴収」と「聴取」の違いを、分かりやすく解説します。
「徴収」は税金などの出さなければいけないお金を取り立てることです。
また、「聴取」の方は、聞き取ることなので、まったく意味が違います。
まとめ
日本語では、「徴収」と「聴取」のように、読みが似ている言葉がたくさんあります。
そのため、実際に文字を見ないと、その意味が分からないこともあるでしょう。
話し言葉では発音が分かりにくいと、間違えて聞こえてしまうかもしれません。
言葉の受け取り方の違いで、誤解を招かないように気を付けたいものです。
もし、聞いても分かりにくい言葉がある場合は、再度、はっきりと言ってもらうか、文字で伝えてもらうようにしたほうが良いでしょう。
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」ということわざがありますが、すぐに確認すれば、思わぬトラブルを防ぐことができます。
「ちょうしゅう」は他にも、「聴衆」や「長州」などがあります。
このように、音読だけでは意味が分からない言葉があるのが、日本語の特徴の一つと言って良いでしょう。
現代は手書きよりも、パソコンやスマホなどで文字を入力することが多くなりました。
そのため、同じ音でも全く違う漢字を選択してしまうことがあります。
文字のご変換を防ぐためにも、文書などを提出する前に、再度確認するようにしたいものです。