この記事では、「心許ない」と「心細い」の違いを分かりやすく説明していきます。
「心許ない」とは?
「心許ない」には3つの意味があります。
1つめは、よりどころがなく、心が安定していないさまです。
どうなるか不安だという気持ちを表しています。
たとえば、小さな子どもを家に置いて外出をしたとします。
小さな子どもだけが家に残っていると、事故にあうかもしれないし、知らない人がやってくるかもしれないし、不安なことがいろいろとあります。
親としては、外出中は心が安定しないことでしょう。
この状態が「心許ない」です。
2つめは、待っていてもなかなか来なくて気持ちが高ぶっているさまです。
待ち合わせをしたのに相手がなかなかこないと、「早く来ないかな」「何やってるんだよ」など、イライラすることがあると思います。
思うようにならなくて、心が不安定な状態を意味しています。
3つめは、はっきりしないです。
気持ちが集中していないさまを意味しています。
「心許ない」の使い方
複数の意味がありますが、日常的には1つめの意味で使われることが多いです。
心配したり、頼るものがなかったりして、心が安定しない状態を指して使用します。
「心細い」とは?
「心細い」には2つの意味があります。
一つは、頼るものがなくて心が落ち着かないです。
知らない場所に初めて一人で出かけるとします。
旅行などに慣れている人なら何でもないでしょうが、普段一人で出かけることが少ない人は、頼れるものがない状態で出かけるのは、不安が伴うと思います。
そのときのような気持ちを指しています。
もう一つの意味は、何となく寂しいです。
はっきりとはではないけれど、不安なような感じがすることをいいます。
「心細い」の使い方
頼りになるものがなく、気持ちの面で不安定になっているさまを指して使用します。
一人になったときや、周りに人がいても仲間がいないときなどに、このような状態になることがあります。
そのときの不安定な心の状態を指して使用します。
「心許ない」と「心細い」の違い
どちらも気持ちに関する言葉です。
前者は、頼るものが少なくて不安だという意味や、安定していないという意味があります。
後者は、頼るものが少なくて不安だという意味です。
2つの言葉は、似たような意味を持っています。
「心許ない」の例文
・『このメンバーでは心許ない』
・『経験値が少なく心許ない』
・『全員レベル1のパーティーでは敵と戦うには心許ない』
・『利用者側からみれば心許ないのだろう』
「心細い」の例文
・『一人で留守番をしなければならず心細い』
・『心細いけれど頑張ろう』
・『猫の心細い表情が何ともいえずかわいい』
・『心細い思いをさせてしまったかもしれない』
まとめ
2つの言葉は、似たような意味を持っています。
しかし、「心許ない」は気がかりだという意味もありますが、「心細い」にはこの意味がない点に違いがあります。