この記事では、「志」と「野心」の違いを分かりやすく説明していきます。
「志」とは?
「志」は「こころざし」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「心に決めた目標や方向性」という意味で、心の中に定めた目標や、その様な方向性を持ちたいと思うことを言います。
2つ目は「信念や心構え」という意味で、日ごろから心に持っている、正しいと信じる気持ちのことを言います。
3つ目は「相手の為を思う気持ち」という意味で、人の為に何かしてあげたいと思う気持ちのことを言います。
4つ目は「お礼や厚意などを表す為に贈るお金」という意味で、人に対して感謝や思いやりの気持ちで送るお金のことを言います。
5つ目は「香典返しや引き出物などの表書き」という意味で、弔事に使われる言葉です。
上記に共通するのは「心に秘めた気持ち」という意味です。
「志」の使い方
「志」は「心に決めた目標や方向性」「信念や心構え」「相手の為を思う気持ち」「お礼や厚意などを表す為に贈るお金」「香典返しや引き出物などの表書き」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「志だ・である」「志を持っている・持っていない」と使われたり、動詞として「志す・志した」と使われたり、副詞として「志して」と使われたりします。
基本的に、その人が心に決めた目標や信念のことや、人に対して感謝や敬意を示す言葉として使われます。
「野心」とは?
「野心」は「やしん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「誰にも言わずに抱いている大きな望み」という意味で、人に言わずに黙って目指している望みのことを言います。
2つ目は「身の丈に合わない、好ましくない望み」という意味で、その人の能力に見合っておらず、人を押しのけようとするなど良くない望みのことを言います。
3つ目は「新しいものごとに取り組もうとする気持ち」という意味で、やる気に満ちていることを言います。
上記に共通するのは「心に秘めた強い望み」という意味です。
「野心」の使い方
「野心」は「誰にも言わずに抱いている大きな望み「身の丈に合わない、好ましくない望み」「新しいものごとに取り組もうとする気持ち」という意味で使われます。
名詞として「野心がある・ない」「野心を抱く・抱いた」「野心家」などと使われたりします。
基本的に、心の内に秘めている強い望みや、熱いやる気に対して使われる言葉です。
「志」と「野心」の違い
「志」は「その人が心に決めた目標や信念のこと」「人に対して感謝や敬意を示す言葉」という意味です。
「野心」は「心の内に秘めている強い望みや、熱いやる気」という意味です。
「志」の例文
・『彼とは同じ志の同士だ』
・『常に志を高く持つ』
・『お志はありがたいのですが、遠慮させて頂きます』
・『こちらはほんの志ですが、お収め下さい』
「野心」の例文
・『彼は政治家になりたいという野心を持っている』
・『彼女は先輩を越えたいという野心に燃えている』
・『彼は大金持ちになりたいという野心を抱いている』
・『この小説は彼の野心作だ』
まとめ
今回は「志」と「野心」について紹介しました。
「志」は「目標や信念」、「野心」は「強い望みややる気」と覚えておきましょう。