「思いを背負う」とは?意味や使い方を解説

ことわざ・慣用句

「思いを背負う」

この「思いを背負う」という表現は、誰か(もしくは団体)に対して敬意を表して使うものです。

もちろん本当にそう思って使うのが一番ですが、形の上でそのようにしておくという使い方もできる言葉です。

この言葉は、スポーツの世界でよく使われています。

原則的に勝った方が使う言葉で、試合の間は敵であっても、それが終われば同じその競技を愛する仲間同士だということの表現にもなります。

「思いを背負う」の意味

「思いを背負う」は、「おもいをせおう」、または「おもいをしょう」とも読むことができます。

大抵の場合は前者ですが、後者でも間違いではありません。

この「思い」とは、スポーツの世界では、勝った方が使う時に「負けた方の気持ち」という意味になります。

一度負ければ終わりのトーナメント式の大会ではよく聞く言葉で、それを背負うということは、負けた方の分までこの次も頑張るという意味になると考えてください。

また、何かの代表となるような時にも使う言葉で、選挙の場合だと、「投票してくれた人の思いを背負って〜」などと使われます。

どのような使われ方でも、「その人(や団体)の分まで」と解釈すれば間違いないでしょう。

「思いを背負う」の言葉の使い方

思いを背負うという言葉には、「その人の分まで頑張る(活躍する)」という意味が込められています。

その為、前述のように、スポーツの世界ではその背負う相手に対するリスペクト(尊敬)の意味も含んでおり、そうでなければその「気持ち」を背負おうと思いません。

表面上だけそう言っておくという使い方もできるので、インタビューなどに無難に答えておく為に使われることもありますが、多少なりとも本当にそう思っていないとあまり使いたいとは思わないでしょう。

「思いを背負う」を使った例文・短文(解釈)

思いを背負うを使った例文や短文です。

この表現を使うのに向いている世界などでよく使われる例です。

「思いを背負う」の例文1

「次の決勝戦は、ここまでに戦ってきた全てのチームの思いを背負うつもりで戦おう」

スポーツで使われる際には、このような表現のことが多いです。

試合が終わった後に友情が芽生えるということも少なくない世界なので、その相手の分まで頑張ろうと表現する為に使います。

しかし、その相手からすると、特に背負ってもらうこともない(そんなことは考えなくてもいい)と思っている場合もある訳ですが、使う方はそこまでは考慮に入れなくて構いません。

「思いを背負う」の例文2

「私を選んでくれた有権者全ての思いを背負う覚悟です」

選挙で当選した人が、自分に投票してくれた人全ての思いを背負って頑張ると言っている例になります。

このように発言する全ての人が、本当にそのようなことを思って言っているのかは不明ですが、当選した人の定型の挨拶文だと言っていいでしょう。

本当にそう思っているなら、任期中に辞職に追い込まれるような悪いことだけはしないで欲しいものです。

「思いを背負う」の例文3

「この試運転は、開発に携わってくれた全員の思いを背負う重要な任務だ」

何かの試運転を任された人が、開発してくれた人たちに対しての労いの意味から使っていると考えていいでしょう。

この手の使われ方も多く、感謝の意を伝えていると分かりやすい表現なのがよく使われる理由です。

「思いを背負う」の例文4

「そこまで俺の思いを背負う必要はないので、気楽に挑んで欲しい」

その相手に対して、余計な気は使うなと言っています。

自分が「背負う」立場でない時にも使える言葉で、この例文のような形で使えば、リラックスして欲しいという意味を表すことができます。