この記事では、「怪訝」と「不審」の違いを分かりやすく説明していきます。
「怪訝」とは?
不思議でそのことについて理解ができないこと、またそのさまです。
どうしてそうなのか普通の考えでは納得できないといった意味合いになります。
「怪」は、あやしい、信用できない、ふしぎな、「訝」は疑う、あやしむ、いぶかるという意味を持つ言葉です。
このことから、「怪訝」とは不思議に思う、あやしむという意味であることがわかります。
アイスに酢をかけて食べることは、一般的にはしないでしょう。
甘いアイスと酸っぱい酢の相性がよいとは思えません。
もし、「アイスに酢をかけて食べるとおいしいよ」といわれたら、不思議な気持ちになるし、そのことに納得できないはずです。
そのときの気持ちが「怪訝」です。
また、不思議そうな顔をすることもあるでしょう。
その顔を「怪訝な顔」といいます。
「怪訝」の使い方
不思議で納得できないことを指して使用する言葉です。
普通の考えでは理解できないことをいいます。
「不審」とは?
「不審」には2つの意味があります。
一つは、本当かどうかはっきりしないと思うことです。
はっきりしないことがあり、どうにも判断がつかないこと、疑わしく思うことを意味しています。
「不」は~でないという打消しの意味があり、「審」には、つまびらか、あきらかという意味があります。
このことから、「不審」とはあきらかでないという意味になります。
あきらかでなくて怪しいと思うことをいいます。
たとえば、夜に自宅の前をうろうろする知らない人がいたとします。
この人が誰なのか、どんな人なのかはっきりしないので、この人のことを判断できません。
怪しい気持がして疑わしいです。
この人は「不審者」といわれます。
庭に置いた覚えがないものがあったとします。
家族のものではなさそうで、誰の物なのかはっきりしません。
もしかしたら、危険な物の可能性があります。
これは『不審物」といいます。
もう一つの意味は、疑わしいことです。
特に、罪があるのではないかという疑いをいいます。
「不審」の使い方
はっきりしなくて怪しいこと、疑わしいことを指して使用する言葉です。
よい意味では使用されません。
「怪訝」と「不審」の違い
「怪訝」は不思議という意味を含んでおり、不思議で納得できないことをいいます。
「不審」には不思議という意味は含まれていません。
はっきりしなくて怪しいこと、疑わしいことをいいます。
「怪訝」の例文
・『怪訝な顔をする』
・『怪訝そうだった』
・『その言葉を聞いて怪訝な表情に変わった』
・『怪訝そうにしながらも一口食べた』
「不審」の例文
・『不審物を発見する』
・『不審な者を見つけたら通報してください』
・『不審に思って警察が声をかける』
・『不審なメールが届いた』
まとめ
一方は不思議で納得できないこと、もう一方は疑わしいことを意味しており、異なる意味を持っています。