この記事では、「愁いに沈む」の意味を分かりやすく説明していきます。
「愁いに沈む」とは?意味
「愁いに沈む(うれいにしずむ)」とは、「悲しい気持ちになりきること」を意味しています。
「愁いに沈む」という文章の表現は、「嘆き悲しむような心理状態におちいること」を示しているのです。
「愁い」と同音異字の言葉に「憂い(うれい)」がありますが、「憂い」は「好ましくない悪いなりゆき(展開)を想定して心配したり不安になったりすること」を意味しています。
そのため、「悲しい気持ち・ふさぎこんでいるような気持ちが晴れない状態」に重点を置いて表現したいのであれば、「憂いに沈む」よりも「愁いに沈む」のほうが適切な漢字表記になります。
「愁いに沈む」の概要
「愁いに沈む」の文章・言い回しは、「愁い」と「沈む」の言葉を組み合わせたものになっています。
「愁い」という名詞の言葉は、「(すでに起こってしまった物事・喪失などに対して)嘆き悲しむこと」や「ふさぎ込んだ暗い心理状態・晴れない憂鬱な気持ち」を意味しています。
「沈む」という動詞の表現には、「ネガティブな暗い心理状態に落ち込むこと+特定の心理状態になりきること」といった意味合いがあります。
この二つの言葉の解釈から、「愁い+沈む=愁いに沈む」で「悲しみの心境に落ち込む」の意味を持つことになるのです。
「愁い・うれい」の言い方は中世期以降に広まったと推測されていて、中世期以前には「愁え・うれえ」の言い方のほうが一般的でした。
「愁いに沈む」の言葉の使い方や使われ方
「愁いに沈む」の言葉は、「(何か精神的に痛撃・苦痛を受ける出来事などがあって)長き悲しむ心境になりきる」を意味して使う使い方になります。
例えば、「最愛の彼を失って愁いに沈む彼女をどう慰めれば良いのか分かりませんでした」などの文章で使うことができます。
「愁いに沈む」という言い回しは、「暗い気持ちに落ち込むこと・晴れない憂鬱な気持ちになりきること」を示唆するかたちで使われているのです。
「愁いに沈む」を使った例文
・『10年近く、亡くなった妻との思い出ばかりにとらわれて愁いに沈んでいましたが、このままではいけないと考え直せるきっかけがあったのです。』
・『思春期の若い頃には誰でも恋愛や失恋で愁いに沈む時期があるものですが、大人になるとその憂愁さえも甘い記憶になってくるのです。』
・『ナルシストな人は愁いに沈む自分に酔いしれていることもありますが、悲哀の感情は時に自己憐憫に変わることもあるのです。』
まとめ
「愁いに沈む」という一般的な文章表現の意味・概要・使い方について解説しましたが、いかがでしたか。
「愁いに沈む」とは、「(何かつらい出来事や大事な人の喪失などを経験して)悲しい気持ちになりきること、嘆き悲しむ心境に落ち込むさま」を意味しています。
「愁いに沈む」という言い回しの意味や使い方について詳しくリサーチしたい人は、この記事の解説をチェックしてみてください。