「推して知るべし」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「推して知るべし」とは?意味と使い方

この記事では、慣用句の「推して知るべし」の意味を分かりやすく説明していきます。

「推して知るべし」とは?意味

「推して知るべし」の読みは「おしてしるべし」で、「事実や状況を根拠として推察すれば、容易に分かるはずだ」を意味する慣用句です。


「推して知るべし」の概要

「推して知るべし」が、なぜ前項で記載した意味になるのかを、慣用句を構成する言葉毎に分解して、少し詳しく説明します。

「推して知るべし」「推す」には多様な意味がありますが、ここではその中で「推し測る、たずねる求める」の意味で使われており、噛み砕いて言えば「事実や状況を根拠として推察すれば」の意味になるのです。

また「知る」は一般的に使われている「認識する、分かる」と言った意味です。

そして最後に付いている「べし」は助動詞で、動詞に付けることで「~にちがいない、~だろう」と推量したり、「~しよう、~するつもりだ」と意志を表したり、「~できる、~できるはずだ」と可能なことを表現したり、「~するのがよい、ふさわしい」と勧誘を表現したり、「~はずだ、~すべきだ」と義務であることを表現したり、さらに「~せよ」と命令を表現する意味を持たせる言葉です。

この慣用句では動詞に推量や可能の意味を持たせる用途で使われており、「知るべし」「知ることができるだろう」「知ることができるはずだ」と言う意味になります。

従って「推して知るべし」「推し量れば知ることができるだろう、知ることができるはずだ」との意味になるのです。

この慣用句の意味を理解するポイントは、最後の言葉の、助動詞の「べし」の意味を知ることにあると言えるでしょう。

ちなみに、この慣用句は非常に古めかしい表現だと感じられますが、この言葉が漢文の「可推而知」から来ているからだと思われます。


「推して知るべし」の言葉の使い方や使われ方

「推して知るべし」の慣用句は、以下の例文のように使われます。

・『エースで4番バッターの彼が、直前の怪我で試合に出られるなくなったことで、結果は推して知るべしです』
・『毎日、勉強は適当に済ませ、ゲームに興じていたのだから、試験の結果は推して知るべしです』
・『適当に寄せ集めたプロジェクトメンバーでは、その結果は推して知るべしと言えるでしょう』
・『あの優秀なA君が、自分など足元にも及ばないと高評価するのだから、B君の優秀さは推して知るべしでしょう』
・『美食家の彼が、絶品だと褒めちぎるのだから、その美味しさは推して知るべしと言えます』

「推して知るべし」の類語や言い換え

「推して知るべし」は、「想像に難くない」「自明の理」「火を見るより明らか」などの慣用句で言い換えることができます。

まとめ

「推して知るべし」の読みは「おしてしるべし」で、「事実や状況を根拠として推察すれば、容易に分かるはずだ」を意味する慣用句です。

この慣用句の意味を理解するポイントは、最後の言葉の、助動詞の「べし」が、動詞に付いて推量や可能の意味を持たせることを知ることだと言えます。

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