この記事では、「意味不」と「意味深」の違いを分かりやすく説明していきます。
「意味不」とは?
「意味不」【いみふ】は、ある人の言動の意味がよく分からない、わけが分からないことを指します。
「意味不明」【いみふめい】を略した言い回しです。
片仮名で「イミフ」と書くこともあります。
元の言葉である「意味不明」は、文字が表す通り意味が不明なことを指しています。
誰かの発言や行動に対し、その内容が理解できないと感じるときに述べる言葉です。
そもそも「不明」は、状況が見てとれない、様子がはっきりしないことを表しています。
「意味不明」とは、相手の言動が難し過ぎたり、言動の内容に問題があったりして、その意味が第三者に通じていない状況を示しています。
具体的には「言葉の正しい意味が成り立っていないため、言おうとしていることが読み取れない」「難し過ぎてこちらには理解できない」「場にふさわしくない言動を取っているので、なぜそのような言動をとるのか気持ちが理解できない」といった状況です。
「意味不明」はやや俗語的な言い回しなのですが「意味不」に略するとことでさらに俗っぽい言い方になるため、不審がる、あきれる、不満を訴えるといったニュアンスが強まります。
別の言い方には「訳が分からない」や「チンプンカンプン」などがあります。
「意味不」の例文
・『古典の本を読んだけどさっぱり意味不』
・『朝からステーキ3人前食べるなんて意味不だよ』
「意味深」とは?
「意味深」【いみしん】は、表向きの発言や態度の奥に、もっと深い意味や別の意味を含んでいることを指します。
「意味深長」【いみしんちょう】を略した言い回しです。
元の言葉「意味深長」にある「深長」とは、奥深い意味を含んでいることを指しています。
「意味深長」は、文字や言い回し、態度が表している意味のほかに、別の深い意味やメッセージが隠されている状況を表しています。
例えば「はっきりとは言わないけど、重要な用件が隠されていることをにおわす言い方」「意図的に本心を隠して振る舞う」などは「意味深長」な印象を与える態度といえるでしょう。
正しい言い方は「意味深長」なので、略した「意味深」は俗っぽい言い回しになります。
また「あやしい」「真意が分からずモヤモヤする」といったニュアンスも含みます。
「意味深」の例文
・『友人の意味深な発言が心に引っかかる』
・『彼は、窓の外を指さしながら意味深にほほえんだ』
「意味不」と「意味深」の違い
「意味不」と「意味深」の違いを、分かりやすく解説します。
「意味不」は言動の意味がわからず理解に苦しむことですが「意味深」は言動に奥深い意味が隠されていることを指しており、両者の意味は異なっています。
言葉を使う場面や状況にも違いがあります。
「意味不」は、理解に苦しんであきれたり愚痴を言ったりする言葉です。
一方、「意味深」は言動の真意が読めずあやしむとき口にします。
まとめ
「意味不」と「意味深」は言葉や音の響きがどことなく似ていますが、言葉の持つ意味や使い方ははっきり異なっています。
混同して使い方を間違えないよう、正しい意味を再確認しておきましょう。