この記事では、「意味深長」の意味を分かりやすく説明していきます。
「意味深長」とは?意味
「意味深長」とは,「人の言動などに、非常に深い趣や含蓄のあることや、表現されている表面上の意味の他に別の意味が含まれていること」を意味する四字熟語です。
「意味深長」の概要
「意味深長」の「意味」とは「言葉の持つ概念のこと」であり、また「深長」は「奥深いこと」を意味する言葉で、転じて「含みを感じさせるさま」を指す意味で使われています。
こうした構成から、「意味深長」は前項で記した様な意味となるのです。
この「意味深長」の四字熟語の由来は中国の『論語序説』にある記述だとされています。
その内容は、朱子学の祖と言われるこの書物の著者が、論語に対して、「私は若い頃から論語を読んで、内容を理解しているつもりでした。
しかし読み込むほどに、その奥深さ(意味深長さ)を実感させられた」と評した記述です。
最近はしばしば「いみしん」と言う表現を耳にしますが、これは「意味深長」を「意味深」と略した言葉で、前項で記載した「意味深長」の意味の後半の「表現されている表面上の意味の他に別の意味が含まれていること」の意味を指す言葉として使われている俗語です。
この俗語の使われ方としては、元々の意味は、文章の行間に込められた深い意味と言ったニュアンスであったものが、言葉に何か含みを意図的に持たせた裏がある様なと言うニュアンスがより強くなっていると言えます。
「意味深長」よりも「いみしん」の俗語の方が、よく耳にすると言えるかも知れません。
「意味深長」の言葉の使い方や使われ方
「意味深長」の言葉は、以下の例の様に使われます。
・『私は、この小説家の文章が意味深長で、行間に込められた意味をかみしめるように読むのが大好きです。』
・『日本の俳句や短歌は、少ない言葉の中から、意味深長な内容を味わう詩歌の最たるものです。』
・『彼は私の意見に賛意を表していますが、その言い方が意味深長で、何か意図や裏の狙いがあるのではないかと、警戒感を抱かせました。』
・『彼女の話し言葉には意味深長さが感じられますが、彼女は単純な女性で、そんな裏の意図を込める様な女性ではありません。』
この事例においては、前の2つが文章の含蓄や行間と言ったニュアンスの意味で使われている例で、後の2つが俗語の「いみしん」で使われているニュアンスでの使用例です。
「意味深長」の類語や言い換え
「意味深長」は「含蓄のある」や「意味ありげ」や「思わせぶり」と言い換える事が出来ます。
「意在言外(いざいげんがい)」や「微言大義(びげんたいぎ)」と言う「意味深長」に似た意味の四字熟語もありますが、こちらを知る人は極めて少なく、類語や言い換えとして使うのは、適切でないと思えます。
まとめ
「意味深長」とは,「人の言動などに、非常に深い趣や含蓄のあることや、表現されている表面上の意味の他に別の意味が含まれていること」を意味する四字熟語です。
俗語として定着している「いみしん」は、上記の意味の後者を主に指す言葉として使われています。