「態々」と「折角」の違いとは?分かりやすく解釈

「態々」と「折角」の違い違い

普段、家族や友人と会話する際には、そこまで神経質に言葉を選ぶ事はないという人はほとんどです。

なので言葉の意味を深く考える事なく、何となくの雰囲気で選んでいたりします。

所が社会人となり社会に出て働き始めると、上司や取引相手等に対して正しい日本語で話す事が求められるのです。

しかも言葉を使い間違えてしまうと、言った本人が恥をかくだけでは済みません。

間違い方によっては相手に失礼になり、仕事に支障を来す恐れもあるので注意が必要です。

もっとも日本語には、似た印象を受ける言葉が多くあるので正確に使い分けるには意味をきちんと理解する必要があります。

「態々」「折角」も、そんな風に使い分けがややこしい言葉の組み合わせです。

「態々」とは?

態々とは、わざわざという読み方をする言葉となっています。

意味としては、ついでではなくそのためだけに行う様子を表現する際に用いられる言葉です。

他にも、する必要がない事をあえてするといった意味合いの言葉としても用いられています。

そのためこの態々という言葉は、ポジティブな意味合いとネガティブな意味合いのどちらのケースでも用いられる事があるのです。

ポジティブな意味合いでは、しなくても良い事を行ってくれた相手に感謝する際に用いられます。

逆にネガティブな用途としては、余計な事をされたという意味を込めて嫌味で用いられるのです。

具体的には、態々届けて頂きありがとうございます、とか、あのお客さんクレームを言うためだけに態々店に来たよ、といった使い方が出来ます。


「折角」とは?

折角とは、せっかくという読み方をする言葉です。

意味としては、苦労したり手間を掛けたり、困難に直面したりしながら行う様子を表現するために用いる事が出来る言葉となっています。

或いは恵まれている状況や環境に対し、大切な気持ちを表す際にも使用される言葉です。

更に、態々という意味合いも含んで用いられる事もある言葉となっています。

具体的には、折角来て頂いたのに主人が留守にしていて申し訳ありません、とか、折角のチャンスを活かす事が出来ずに残念だ、といった使い方です。


「態々」と「折角」の違い

折角は、態々という意味を含んでいるので、折角(態々)来て頂いてといった形で、同じ意味合いで用いる事が出来ます。

ただし折角と態々が全てにおいて、言い換えが出来るという訳ではありません。

態々の方は、ついでではなく敢えて行うというニュアンスが強く、お節介や恩着せがましいといった嫌味な意味が込められる事が多いです。

一方の折角は、何かのついでに行うというニュアンスがあるので、押し付けがましさはなく、態々よりはポジティブに用いる事が出来る言葉となっています。

まとめ

折角には、態々という意味も含んでおり、どちらも何かを行う様を表現する際に用いられる言葉です。

ですがあくまで折角が態々の意味を1部を含んでいるだけで、全ての用途で代用が出来る訳ではありません。

更に態々には、押し付けがましいといった少し嫌味な意味が含まれる事が多いです。

一方で折角は、何かのついでに行うという意味合いがあるので、基本的に態々の様な嫌味な意味は含まれていません。

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