「慮る」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「慮る」とは?

「慮る」という言葉を知っているでしょうか。

読み方が難しい「慮る」「おもんばかる」と読みます。

ビジネスシーンなどで登場する事が多い、正式な答弁が必要な場面などで使われる言葉です。

会議中などに、「○○を慮って」などのフレーズが出た時に、○○をどうすればいいのか分からない人もいると思います。

そこで、「慮る」の意味や使い方を紹介します。

「慮る」の意味や使い方を知る事で、会議や会社の書類に「慮る」の文字があっても、慌てずに済むようになるでしょう。

「慮る」の意味

「慮る」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。

「慮る」には「あれこれと思いを巡らす事、深く考える事」という意味があります。

何かをしようとする時に、何も考えずに行動する人もいますが、自分が動く事で周囲にどのような影響を与えるのか、他の人がどのように思うかなどを考える人もいます。

「慮る」という言葉には、後者のように、自分の行動により周囲にどのような影響があるかをじっくり考える事という意味があります。

衝動的に行動せず、慎重に周囲の様子を判断する時、「慮る」という言葉を使う事ができます。

「慮る」の言葉の使い方

「慮る」という言葉をどのように使えばいいでしょうか。

「慮る」には、何かをする前に、思いを巡らす事を言います。

「思う」「考える」よりも、もっと深く考えた時、慎重に思った時に、「慮る」という言葉を使ってみましょう。

また「悩む」のように、答えが出ないような事をいつまでも考え続ける行為とも違います。

「慮る」という場合は、慎重に、時には時間を掛けて考えますが、きちんと答えを出して行動に移します。

このように、何かを始める前に、周囲の状況や誰かへの影響を考える時、「慮る」という言葉を使ってみましょう。

「慮る」を使った例文

「慮る」という言葉を使った例文を紹介します。

様々な場面における、「慮る」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えて行きましょう。

「慮る」の例文1

「様々な事情を『慮った』結果、プロジェクトを延期する事にした」

ビジネスシーンのプロジェクトのような、大切な物事を始める前には、様々な事を考える必要があります。

景気や経済動向、世の中の流れや、ライバル企業の状態、もちろんメンバーの顔触れや予算、期日なども頭に入れて、周到に考える必要があります。

このような事情を「慮る」事で、プロジェクトを始めた後、問題が起こらないようにする事ができます。

この例文のように、結果的に延期して仕切り直す事がベターな場合もあるでしょう。

「慮る」の例文2

「他人の事を『慮る』事ができない営業マンは、一人前にはなれない」

この例文のように、営業マンは他人の気持や事情を考えて行動できなければ、一人前とは言えないかもしれません。

その意味で「慮る」事は、営業マンにとって、とても大切なスキルになるかもしれません。

営業は、自社製品を相手に売りつける感覚ではなく、相手にとっても得になるような取引を目指す事が、長い目で見ると大切になって行くのかもしれません。

「慮る」の例文3

「Aさんは周囲を『慮る』ばかりで、自分の気持ちを表に出さない」

この例文に登場するAさんのように、周囲の事情や誰かへの影響ばかり考えている人がいます。

Aさんのような人がいると助かりますが、Aさんの幸せを考えるとそうとばかり言っていられないかもしれません。

そこで「慮る」だけではなく、自分の気持ちを素直に表現した方がいいという事を、周囲の人や、親しい人が進言してあげるといいでしょう。

Aさんが他人を「慮る」気持ちを持ちながら、自分の意見を主張できるようになると、さらに魅力的な人になるのではないでしょうか。

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