「懸念材料」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「懸念材料」

生活していて、いつも何かひっかかる事があって、それによって何に対しても全力投球できない事ってありますよね。

そのいつも心の片隅にひっかかっている問題や悩みの事を懸念材料と言います。

材料といった風に、いろいろな物が揃っている状態なのですが、その揃っている物が心配事や不安な事だったら、毎日ウキウキ気分で過ごす事も難しいでしょう。

「懸念材料」の意味

何をしていても、いつも心の片隅にひっかかっているから、その悩みによって気持ちが落ち着かなくなる原因となる物事の事を懸念材料と呼びます。

懸念とは、憂慮、気がかりな事、心配ごとや気にかかって不安がる状態の事です。

仏教の思想では、懸念とは、執念、執着といった意味があります。

「懸念材料」の言葉の使い方

懸念材料の懸念とは、将来の事が心配になって不安になる状態を示します。

だから不安になる状態と違う点は、不安の場合には、今の状態と先の事が気がかりになって心を悩ませてしまうといった意味があるので、先の事だけを案ずるといった意味で用いられる言葉です。

懸念材料となる事柄がない場合には、現在には何も問題は発生していない状態となるので、場合によっては取り越し苦労といった事もありえます。

危機管理が強い人は、常に行動を起こす前に、懸念材料となる事柄をピックアップしていきながら、万全を尽くせるようにとスタンバイしているようです。

懸念材料となる気がかりな事柄も、今までの長い経験から学んだ事や、知識として見聞きした事によって材料が集められます。

以前に経験したような心配事やトラブルが起きないかどうか?といったシミュレーションを事前に脳内で行う事によって、これから近い将来に起きるかもしれないリスクを回避できるのです。

「懸念材料」を使った例文・短文(解釈)

以下は「懸念材料」を使った例文です。

「懸念材料」の例文1

「アパレルショップを経営しているけれど、景気の悪化に影響されるのが心配です」

アパレルショップといった業界は、洋服の製造と販売といったサービス業から成っているので、経済の影響を非常に受けやすい業種です。

景気が悪化した場合に、消費者が一番に節約するのが、衣料品や装飾品、車といった物です。

衣料品も、下着や普段着、仕事着といった必要最低限の物は消費されますが、お出かけ着やブランド物などの贅沢品は、景気の悪化と共に消費を控える傾向が強いのです。

だから、アパレルショップ経営で、景気の悪化に一番影響を受けやすいのが、ブランドショップでしょう。

「懸念材料」の例文2

「台風の影響が懸念材料となって、運動会の日程がなかなか決められない」

運動会は、どうしても晴れの日に開催したいものです。

でも、最近では、日本各地で台風が何度も上陸しています。

梅雨の時期から秋口にかけてだけでなく、10月でも台風の被害に見舞われる地域が増えてきているので、例年通りの10月に開催していた運動会も、台風といった懸念材料のために、なかなか日程を決める事ができない状態なのです。

最近では、10月に上陸する台風の懸念材料や学業の面を考慮して、5月といった春に開催する学校も増えてきているようです。

「懸念材料」の例文3

「今後、消費税が上がるといった懸念材料がいつも頭から離れないせいで、なかなか車の購入に踏み切れない」

日本も少子高齢化に伴い、介護費や医療費の負担額が年々上昇傾向にあります。

今現在は、消費税は8%に留まっていますが、今後はヨーロッパ諸国といった先進国のように、消費税が10%~25%まで上昇する事も予測されます。

こういった懸念材料がいつも頭の中をよぎっているから、維持費や税金のかかる車の購入も控えているといった状態なのです。

「懸念材料」の例文4

「日本では人口減少といった懸念材料がいつもつきまとっているから、アパート経営の先行きも見通せないので、建設するのを迷っている」

日本では、ここ何年も人口が減少し続けています。

だから、不動産収入を得たいからといって、アパートを建てても、入居者の確保が難しいだろうから、建設するのを迷っている状態です。

このように、何か今後行動を起こす際に、不安となる問題やリスクがあった場合には、安易に行動を起こすのを留まって、懸念材料となる事柄を払拭できるような条件が整うまでは、様子を見るといった方が多いようです。

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