この記事では、慣用句の「所感を述べる」の意味を分かりやすく説明していきます。
「所感を述べる」とは?意味
「所感を述べる」の読みは「しょかんをのべる」で、「感じたこと、思ったことを言葉で言い表すこと」を意味する慣用句です。
「所感を述べる」の概要
「所感を述べる」の慣用句を、構成している言葉毎に分解して、少し詳しく説明します。
まず「所感」の熟語は訓読みにすると「感じる所」となり、すなわち「事に触れて心に感じたこと」、「感想」を意味します。
また「述べる」とは「考えや意見などを口に出して言うこと」や「文章で表すこと」を意味します。
一般に「述べる」は前者の「口に出して言うこと」だと、思われがちですが、「考えや意見を文章で表すこと」も「述べる」ことである点は、改めて理解しておきたいポイントと言えます。
以上の二つの言葉をつなぐと、「所感を述べる」とは、「事に触れて心に感じたこと、すなわち感想を口に出して言ったり、文章で表すこと」を意味することとなるのです。
一般的な言葉の意味としては、「所感を述べる」とは、「感じたこと、思ったことを言葉で言い表すこと」すなわち端的に言えば「感想を言ったり書いたりすること」なのですが、ビジネスの場においては、「所感」は「感想」とは異なると上司から指導されることも少なくありません。
これはどういうことなのでしょうか。
ビジネスにおいては、日報や週報や出張報告の形で、仕事の進捗や打ち合わせ内容の事実を記載し、そこにプラスで簡単に「所感を述べる」ことが求められます。
こうしたケースでの「所感」では、単に「感想」だけではなく、それにプラスして「感想を今後にどう生かすべきと考えているか」の記述を求められているのです。
例えば、週報で仕事の進捗に遅れがある報告をする場合、その事実と共に、反省の弁を感想として記述し、それにプラスして反省を活かして進捗の挽回策や、今後の再発防止に対する考えも、簡単に記述すべきと言うことなのです。
一般的な言葉の使い方と、ビジネスの場での使い方に、こうした違いがあるケースもあるので、ビジネス用語としての意味の違いの有無に、常に注意を払うべきと言えます。
「所感を述べる」の言葉の使い方や使われ方
「所感を述べる」の慣用句は、以下の例文のように使われます。
・『君の報告書は起承転結もない、事実の羅列だけで、所感を述べることもしていない。報告書とは言えない』
・『我が社では、全員が交代で朝礼で3分間の所感を述べています。これは自分の考えを簡潔にまとめて話す訓練のためです』
・『プロジェクトの発足にあたり、初会合でメンバー全員、各人の所感を述べることを行った』
「所感を述べる」の類語や言い換え
「所感」の類語としては「考え」や「意見」や「主張」や「見解」などが挙げられます。
また「述べる」の類語としては「言う」「話す」「記述する」や「書く」などが挙げられます。
従って「所感を述べる」の言い換えは、各言葉の類語を繋いで、「考えを話す」や「意見を言う」や「主張を記述する」や「見解を書く」などとすることが出来ます。
まとめ
「所感を述べる」とは、「感じたこと、思ったことを言葉で言い表すこと」を意味する慣用句です。
一般的には「所感」は「感想」と言う意味で使われますが、ビジネス用語的には「感想」プラス「感想の今後への活かし方」を求められることが多く、その違いをしっかり把握しておくことも大切です。