この記事では、「押し麦」と「ハト麦」の違いを分かりやすく説明していきます。
「押し麦」とは?
蒸した大麦をつぶして平たくし、乾燥させたものです。
大麦はイネ科オオムギ属の植物の一つです。
日本には縄文時代ころに伝わってきたとされています。
大麦は寒冷な土地でも栽培できます。
そのため、寒冷なために小麦や米を栽培できない地位で多く育てられています。
大麦はそのままでは炊飯しにくいため、現在は加工をしたものが一般に出回っています。
「押し麦」はその加工の一つです。
加工方法を簡単に説明します。
仕入れた原料は異物を取り除き、その後に外皮を削ります。
大麦の中央に黒っぽいすじがあるのですが、この部分を取り除くこともあります。
その後、蒸気で加熱をして、ローラーで圧ぺんをして均一な厚さにし、乾燥させます。
このように加工されたものは、普通の米と同じように炊飯することができます。
炊飯器で炊くときには、やや水を多めにするとふっくらと炊き上がります。
炊きあがったものは、米よりもぷちぷちとした食感があります。
「押し麦」の使い方
大麦を蒸して、つぶして、乾燥させたものを指して使用する言葉です。
大麦にはつぶす以外の加工方法もあり、「押し麦」はつぶしたものだけを指しています。
「ハト麦」とは?
イネ科ジュズダマ属の穀物です。
ジュズダマに姿が似ています。
日本へいつ伝わったのかは、はっきりしていません。
インドシナ半島のあたりが起源ではないかとされています。
「ハト麦」は「ヨクイニン」とも呼ばれています。
「ヨクイニン」と呼ぶ場合は、漢方薬で使われるものを指す場合が多いです。
水分代謝をよくする働きがあるとされています。
食用にもされており、米のように炊いて食べます。
米よりも浸水時間を長くとり、一晩くらい浸けておくと柔らかくなります。
炊いたものはぷちぷちとした食感があります。
スープやサラダの具材としても使用できます。
また、「はとむぎ茶」として飲料にもされています。
「ハト麦」の使い方
イネ科ジュズダマ属の穀物を指して使用する言葉です。
「押し麦」と「ハト麦」の違い
どちらもイネ科の穀物ですが、同じものではありません。
「押し麦」はイネ科オオムギ属です。
大麦を加工して平たくしてあります。
「ハト麦」はイネ科ジュズダマ属です。
ジュズダマのような、丸っぽい形をしています。
どちらの穀物も食用にされています。
普通の米と同じように炊くことが可能です。
「押し麦」の例文
・『白米に押し麦を混ぜて炊く』
・『毎日押し麦入りご飯を食べている』
・『押し麦を食べるようになって調子がいいかも』
・『1kg袋の押し麦を購入する』
「ハト麦」の例文
・『ハト麦入りのご飯』
・『ハト麦のお茶を飲む』
・『ハト麦のスープが最近のお気に入り』
・『ハト麦をブレンドした飲料』
まとめ
イネ科の穀物を指している2つの言葉ですが、属が違います。
「押し麦」はオオムギ属、「ハト麦」はジュズダマ属です。