「拍手」はもちろん理解できるとして、「喝采」は一体どういう意味でしょうか。
まとめて「拍手喝采」と言う言葉もありますが、この両者は全く別物です。
この記事では、「拍手」と「喝采」の違いを分かりやすく説明していきます。
「拍手」とは?
「拍手」は一般的に、両手を叩きあわせて音を発する行為です。
特に対象に対して好意的な感情を示すために行われます。
具体的には感動した場面の他に、賞賛や感謝、歓迎などの気持ちを込めて行うのが通常です。
「拍手」の使い方
日本にはおいては現在、多種多様な「拍手」の用法があります。
例えば、神道において「拍手」は「かしわで」とも呼ばれており、神に感謝を示したり、邪気を取り除いたりするために使うのが一般的です。
神社にお参りする時の、再拝二拍手一拝も含まれます。
オンラインでは面白いコンテンツや、役立つ情報に対して贈る「WEB拍手」が有名です。
実際にユーザーが「拍手」をしてくれるわけではないのですが、賞賛や感謝の気持ちが伝わります。
「喝采」とは?
「喝采」は手を打ち鳴らしたり、嬌声をあげて対象をほめちぎることです。
喝は大声をあげると言う意味を含んでおり、采は優れたものを選ぶことを指します。
このため、良いものに対して、大きな声で褒め称えるのが「喝采」です。
「喝采」の使い方
興行やスピーチなどが成功し、観衆が大いに盛り上がって、惜しみない賞賛を送っている時に「喝采」が使われます。
また、「拍手喝采を送りましょう」と呼びかける際に用いるのも、不自然ではありません。
「喝采」自体は熟語なので、「喝采を送る」とか「喝采を浴びる」と言う表現にも利用できます。
「拍手」と「喝采」の違い
「拍手」と「喝采」の違いは、まずは声を出すか出さないかがポイントです。
「拍手」は手を鳴らすだけですから、声を出すことはありません。
「喝采」は逆に、声を出したり手を鳴らしたり、とにかく賑やかであることが重要です。
他には、利用するシチュエーションにも違いがあります。
「拍手」はフォーマルなシーンでも使えますが、「喝采」は余り適していません。
特に式典では「拍手」をしますが、やんやの「喝采」を浴びせるのは、適さないケースが多いでしょう。
また、「拍手」は個人でも行えますが、単独で「喝采」するのは無理があります。
大多数の人が、やんやと褒め称えるのが「喝采」です。
このため、一人で手を叩いて大声を出していても、「喝采」と表現するのは好ましくありません。
まとめ
「拍手は」一人から多数の人間が、手を鳴らす行為です。
静かな「拍手」から、割れるような大音量まで色々な使い方があります。
対して「喝采」は多数の人間が手を叩いたり、声を挙げたりして賑やかに対象を褒め称えるのが特徴です。
拍手は基本的に、使える場面が多いですが、「喝采」はそうではありません。
相応しくない場面で大声を出すとマナー違反になるか、礼節を欠くことになるため、気を付けたいものです。