会社でよく耳にする言葉の中には、今さら同僚に聞きにくいフレーズもあります。
この記事では、「按分」と「折半」の違いを分かりやすく説明していきます。
ビジネス語を分かりやすく学んでいきましょう。
「按分」とは?
按分(あんぶん)とは、振り分けること。
ジャンルごとに、割り振ることです。
会社によってはこうした作業を、按分計算といっています。
おもに営業成績や予算の仕訳、支出の内訳をおこなうとき用いる言葉となります。
日常生活では、あまり目にしない按分の「按」。
按は「あんずる」とも言いますが、何かを調べるという意味があります。
按分は「調べると分ける」から成り立つ熟語なので、物事を詳しく調査して区分けしていくことです。
使い方としては「営業チームごとに、月の売上を按分する」や「ワクチンの在庫を、各自治体に必要な数で按分する」そして「税務署に提出するため、事業費と生活費を按分した」などがあります。
どの規準によって仕訳するかは、その都度変わっていきます。
「折半」とは?
折半(せっぱん)とは、2つに分けること。
公平に半分に、分け合うことです。
主にお金の支払いに対して、用いる言葉となります。
少しイメージが付きにくいのですが、折半とは「折って分けること」。
目の前にあるお金を、まるで折り紙を折るように2つに分けることです。
似た言葉に「割り勘」がありますが、割り勘が3人以上など複数人で用いるのに対して「折半」は基本的には2人。
100円なら50円ずつ。
1万円なら5千円ずつ、公正に分け合うことです。
折半の使い方としては「ギャラを公平に折半する」や「IOC委員会と東京都が、経費を折半する」や「七五三の費用を、両家が折半した」などがあります。
二者の間で、同じ額のお金を支払うときに用います。
「按分」と「折半」の違い
どちらも分けるという意味合いがありますが、中身を知らないと判断が付きにくい言葉です。
「按分」と「折半」の違いを、分かりやすく解説します。
・按分は仕分け、折半は半分ずつ
勘違いして使ってしまうことも多いのですが「按分」は、お金の仕分け作業のことです。
支店ごとに、役職ごとに、営業成績ごとに。
何を規準にして分けていくかは、その都度変わってきます。
条件に従って色々なカゴに、お金を振り分けていく作業が按分となります。
それに対して折半は、2人で分けること。
2者で公平にお金を、出し合うことです。
按分が慎重に選りわける仕事であるのに対して、折半は単純に2で割っていく作業です。
少しややこしい仕事が按分。
単純明快な作業が折半です。
まとめ
「按分」と「折半」の違いを分かりやすくお伝えしました。
按分とは条件に従って、割り当てていくこと。
振り分けていく作業です。
また折半は、2つに分けること。
2人で公平に出し合うことです。
なんとなく似ている言葉に思えても、中身はまったく違っています。
紛らわしい熟語のひとつですが、配慮しながらビジネスの場で用いていきましょう。