この記事では、「控える」と「差し控える」の違いを分かりやすい形で説明していきます。
「控える」とは?
「控える」とは、ひかえるという読み方をする言葉です。
自分の行いを制限する事から、節制するとか、直ぐ近くの場所にいて待機する、或いは、目立たない様に傍にいる、といった意味合いを持つ言葉となっています。
「控える」の使い方
「控える」という言葉は、日常生活でも比較的良く見聞きする言葉です。
特に、抑制するという意味合いの言葉として用いられるケースが多く見られます。
具体的には、お酒を控える、肉類を控える、という使い方でお酒を飲み過ぎたり、肉を食べ過ぎない様にする、という意味を表す事が出来ます。
他にも、公表を控える、という使い方で公には発表しない様にするという意味を表す事が可能です。
「差し控える」とは?
「差し控える」とは、さしひかえるという読み方をする言葉となっています。
近くにいて待機する、とか、程度を控えめにする、行おうとしていた事を行わない様にする、といった意味を持つ言葉です。
「差し控える」の使い方
「差し控える」は、悪い結果が起こってしまわない様に行動を抑制する、という意味を表したい時に使われる事が多い言葉となっています。
例えば会合等で酔っ払うと拙い事になる相手に対し飲み方を抑制する様に促す意味で、お酒は差し控えてください、といった言葉を使う事になるのです。
他には予定していた外出を取りやめる際には、外出を差し控える、といった使い方もします。
「控える」と「差し控える」の違い
「控える」と「差し控える」とは、文字を見れば分かる様に差しという言葉が付いているかどうかの違いです。
そのため持つ意味合いとしても似通っていますが、幾分違いを見出す事が出来ます。
というのも控えるの方は、何らかの行動等をシンプルに自制してやめる、というニュアンスの言葉となっているのです。
所が差し控えるの方には、起こるべき結果を考慮した上で自制する、といった意味合いが込められます。
「控える」の例文
・『これからは健康のために、出来るだけお酒を控える事にした』
・『隣の部屋に控えているので、何かあったら直ぐにお呼びください』
・『オリンピックを控える代表チームは、最後の練習試合を行いました』
「差し控える」の例文
・『私は当事者ではないので、コメントの方は差し控えるべきだと考えています』
・『感染症が蔓延している今、外出は出来るだけ差し控えるべきです』
・『喪中であるため、年始のご挨拶は差し控えさせていただきます』
まとめ
「控える」と「差し控える」は、見て分かる様に差しという言葉の有無の違いだけです。
そのため、遠慮するとか、近くで待機する、といった同じ意味合いを持つ言葉となっています。
ただし控えるの方が構成と同じく、自ら行動を抑制するというシンプルな意味合いの言葉として用いるのです。
一方の差し控えるの方は、結果を考慮した上で止めておこうとする、という控えるよりも遠慮的なニュアンスが強く出た言葉となっています。