「摂取」と「搾取」の違いとは?分かりやすく解釈

「摂取」と「搾取」の違い違い

この記事では、「摂取」「搾取」の違いを分かりやすく説明していきます。

「摂取」とは?

「摂取(摂取)」とは、取り入れて自分のものにすること。

また、栄養物などを体内に取り入れることを指す言葉・単語です。

『新しい知識を貪欲に摂取するつもりです。』や『食事を毎日規則正しく摂取する。』の例文のように使われます。

また、一般的にはあまり使われませんが、仏教用語として、仏が衆生をおさめとって救うことを指す使用方法もあります。


「搾取」とは?

「搾取(さくしゅ)」とは、乳などをしぼりとることを意味する単語です。

またマルクス経済学では、階級社会において、生産手段の所有者(資本家)が生産手段を持たない直接生産者(労働者)を過酷な条件で働かせ、そこから発生する余剰的な生産物・成果を無償で自分のものとする事を「搾取」と表現しています。

後者の意味での「搾取」から派生して、最近では「やりがい搾取」と言った表現もしばしば聞きます。

これは企業が、労働者の「やりがい」を悪用して、不当に低賃金や長時間労働を強いる行為全般を指すものです。

「搾取」には不当に奪うと言うネガティブな意味が込められいると言えます。

「搾取」と紛らわしい言葉に「詐取(さしゅ)」というのがあります。

この「詐取」は騙し取ることを意味すること、人をだまして不正に金品を奪う行為を指す言葉です。

「詐取」は現代社会においても、明らかな犯罪行為ですが、「搾取」の方は、マルクス思想では犯罪的となることでも、資本主義社会では、日本における労働基準法等の法律違反でなければ、犯罪行為でない事も多数あります。

「搾取」は個人の感覚的な側面もあるに対し、「詐取」は明らかな法律違反行為である点が大きな違いと言えます。


「摂取」と「搾取」の違い

「摂取」は取り入れて自分のものにすること。

また、栄養物などを体内に取り入れることを指す言葉・単語です。

それに対して「搾取」はマルクス経済学で資本家が労働者を過剰に働かせ、余剰利益を資本家が奪い取る事を指す言葉で、全く異なる単語です。

「摂取」「搾取」は全く違う意味の言葉で、特に紛らわしい言葉ではありません。

ただ「搾取」と言う言葉を使う事が少ない事から、何となく紛らわしいのではと、思っている人がいるのでしょう。

まとめ

「摂取」は取り入れて自分のものにすること。

また、栄養物などを体内に取り入れることを指す言葉・単語です。

それに対して「搾取」はマルクス経済学で資本家が労働者を過剰に働かせ、余剰利益を資本家が奪い取る事を指したり、乳を搾る事を指す言葉です。

2つの言葉は全く意味が違いますし、紛らわしい言葉でもありません。

しかし「搾取」と言う言葉を使う事は少なく、その意味が分からない人が多い事から、2つの言葉が紛らわしいのではと思われているのでしょう。

「搾取」に似た言葉に「詐取」と言う言葉があり、本記事で解説した言葉の違いを含めて、「搾取」「詐取」の意味をしっかり理解したいものです。

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