こちらの記事では、「教養」と「教育」の違いについて分かり易く説明致します。
「教養」とは?
教養とは、きょうようという読み方をする言葉です。
学問や文化等に関する知識を有する事で、心の豊かさに繋がったり理解力を高める事が出来る事を示す言葉となっています。
或いは物事への理解力や精神面の豊かさを得るのに必要な、学問や芸術等の精神活動の事を表す言葉です。
具体的には社会生活を営むのに必要な文化面等の知識を豊富に有しており、その知識を上手に活用している人の事を、教養がある人、といった形で表現する事が出来ます。
ただし学問や文化面の知識面が優れている人であっても、その知識を活用出来ていなかったり、心の豊かさへと繋がっていない場合には、教養がある人と呼ばれる事はありません。
教えを養う、という文字の構成になっている事でも分かる様に、得た知識を養ってきちんと活用出来てこそ、教養がある人として認められるのです。
「教育」とは?
教育とは、きょういくという読み方をする言葉となっています。
文字の並びで理解出来る様に基本的には、知識や学問が身につく様に教えて育てる事を、表す言葉です。
ただし知識面だけでなく、心身両面に渡って望ましい姿に近付くために働きかける際に、この教育という言葉が用いられます。
そのため学校教育だけでなく、技能教育や人格教育という形で、この教育という言葉が使用されるのです。
この様にその人が持つ能力を伸ばそうと試みる行為を、教育という言葉を使って表現する事が出来ます。
ただし教育というのは、あくまで教え育てる側の言葉であり、学問や知識を学ぶ側は、教育を受ける、といった表現で使用する事になるのです。
「教養」と「教育」の違い
教養と教育はどちらも、学問に対して用いられる事が多い言葉だったりします。
ですが違いとしては教養は、ただ知識を多く有する行為を表しているのではありません。
文字通り教えで得た知識を養う事で、その教えを活用したり心の豊かさへと繋げる事を意味しています。
だからこそ、ただ学問や文化等に関する知識が多くあるだけの人は、教養がある人という表現はされません。
一方の教育の方は、学問や技術が身につく様に、教えて育てる事を意味する言葉です。
つまり教えによりその人が持つ能力を育てて伸ばそうとする行為を、教育という言葉で表す事が出来ます。
「教養」の例文
・『彼は真摯に努力した結果、教養が身についた』
・『直に話をしてみれば、彼女に教養がない事は明らかである』
・『どうしてもテレビを視聴したいなら、教養番組を選ぶべきだ』
「教育」の例文
・『子供に教育を受けさせるのは、親の義務だ』
・『彼が成功したのは、子供の頃から受けていた英才教育の賜物である』
・『子供の頃から積極的に英語教育を行ったお陰で、娘は英語がぺらぺらになった』
まとめ
教養は、教えにより得た知識を社会生活に役立てられる位にまで養って、伸ばす事を意味する言葉です。
そのためただ知識を豊富に詰め込んだだけの人を、教養がある人とは呼びません。
教育は、理想の姿に近付けるべく、教えを与えて育てる様を表現する言葉です。
教えにより知識や技術面だけでなく、能力全般を育てようとする事に対し、用いる事が出来る言葉となっています。