この記事では、「最多」と「最大」の違いを分かりやすく説明していきます。
「最多」とは?
他のどれよりも多いこと、一番多いことです。
多いとは、数や量の程度を表す語です。
どれくらいの数・量を多いというのか定義はありません。
喫茶店のメニューで考えてみます。
A店のドリンクの数は3種類、B店のドリンクの数は15種類あります。
B店のドリンクの数はA店の5倍です。
このていどの差があれば、B店の方が数が多いといえるでしょう。
日本中にある喫茶店で、どこが一番ドリンクメニューを多く用意しているのか調べてみました。
その結果、一番多いところが200種類だったとします。
この店は、ドリンク数に関して「最多」だといえるでしょう。
あるプロ野球選手のホームラン数が話題になっています。
歴代シーズン「最多」の記録は、バリー・ボンズの73本塁打です。
これまで記録されてきた中でもっとも多いので「最多」といいます。
「最多」の使い方
あるものの中でもっとも多いことを指して使用する言葉です。
いくつ以上なら「最多」といえるのか、という定義はありません。
「最大」とは?
他のどれよりも大きいこと、一番大きいことです。
国の面積で考えてみます。
世界中には数多くの国があり、それぞれ面積が異なります。
地球に存在すると認められている国の中で一番面積が大きいのはロシアです。
面積は17098246平方キロメートルになります。
世界の国というある範囲の中で一番大きいことなので「最大」といいます。
この場合は「最大の面積」と表現できます。
反対は最小です。
国の面積でいうと、バチカンの0. 4平方キロメートルが最小の面積とされています。
数値としてはかれないものも「最大」は意味しています。
たとえば「最大の喜び」です。
喜びは、血液検査のような検査をして数値化することはできませんが、大きい、小さいで表現をすることができます。
非常に大きな喜びは「最大の喜び」と表現されます。
「最大」の使い方
ある範囲の中で一番大きいという意味で使用をします。
一番大きいことをいい、具体的にいくつだという数や量などの定義はありません。
「最多」と「最大」の違い
どちらの言葉にも「もっとも」という意味が含まれていますが、もっとも何なのかという点に違いがあります。
前者は、もっとも多いことです。
数や量についていいます。
後者は、もっとも大きいことです。
容積、面積、ていどなどについていいます。
「最多」の例文
・『過去最多の記録を出した』
・『人口が過去最多となった』
・『全国最多の生産量を誇る』
・『最多記録を更新中です』
「最大」の例文
・『世界最大のイベント』
・『最大で100万ポイントをプレゼント』
・『最大の問題』
・『最大で250万人になると予想される』
まとめ
もっともという意味を含む2つの言葉ですが、何についてのもっともなのかという点に違いがあります。
「最多」は多いこと、「最大」は大きいことです。