この記事では、「望む」と「臨む」の違いを分かりやすく説明していきます。
「望む」とは?
「希望」の「望」を用いて、「望む」。
「のぞむ」と読みます。
物事に対しこうあればいい。
相手に対しこうしてほしい、こうあってほしい。
自分はこうしたい、こうなりたい、と願うことを意味する言葉です。
そのほか、遠くを眺めるといった意味もあります。
「望む」は、「希望」をはじめ、「願望」や「切望」、「熱望」、「待ち望む」、「念じる」などと言い換えることができ、英語では「Hope」です。
「望む」の使い方
「望む」の場合、「強く望む」や「夢が叶うことを望む」、「幸せになりたいと望む」など、どのようなことを望んでいるのかといった使い方が主な使い方となります。
また、遠くを眺めるといった意味では、「山頂を望む」、「絶景を望む」などといった使い方となります。
「臨む」とは?
ある事態が起こるようなところに身を置くことを意味する「臨む」。
あるものに面しているといった意味があります。
この場合、重要な場面に直面するといった意味が強く、そのことに対し挑むといった意味が「臨む」にはあります。
そのほか、風景や場所などを目の前にするといった意味やその場所に出向く、などといった意味もあります。
「臨む」は、「挑戦」をはじめ、それぞれに意味に対した類語として、「面と向かう」や「向き合う」、「参列」などがあります。
英語では「臨む」は、「face」。
「直面」という英語で表現されます。
「臨む」の使い方
「臨む」の場合、「大会に臨む」や「全力で臨む」、「局面に臨む」といった使い方のほか、「海を臨むホテル」といった使い方もあります。
「望む」と「臨む」の違い
同じ「のぞむ」という読み方でも、これらが持つ意味は異なります。
「望む」は、「希望する」とも言い換えることができ、何かに対し、そうあってほしい、そのようになってほしいと願う気持ちを意味する言葉です。
その一方、「臨む」は「挑戦」とも言い換えることができ、何かに立ち向かう状況を意味する言葉です。
「望む」の例文
・『娘には幸せになってほしいと強く望みます』
・『彼女とよりを戻したいと望んでいます』
・『子供を望んでいるのですが、なかなか、上手くいきません』
・『夜景を望むことができるレストランを予約しました』
「臨む」の例文
・『私は、気合を入れ直し決勝戦に臨みました』
・『これが最後だという気持ちで最終面接に臨む』
・『日本海を臨むホテルを予約しました』
・『友人との最期の別れに臨むことになりました』
まとめ
「望む」と「臨む」には、「海を望む・臨む」といったように使用することが可能ですが、比較対象となる意味で比べた場合、希望すると挑戦するといった異なった意味を持つ言葉になるため、使い分けには注意が必要な言葉です。
物事に対し、そうあってほしいと願う場合は「望む」。
物事に対し挑む気持ちの場合は「臨む」が適した言葉となります。