「束の間」
束の間という表現は「つかのま」と読みます。
わずかな時間、ちょっとの間、という意味を持っており、これは万葉集にも使われている表現です。
ここでは「つかのあいだ」と呼ばれています。
「束の間」の意味
束の間というのはわずかな時間という意味ですが、束という言葉は上代の長さの単位を指しています。
1束は指が4本分の幅であり、大体一握り短い幅だと言えるでしょう。
幅の長さが時間の長さに例えられるようになり、ここから束の間と言われるようになりました。
「束の間」の言葉の使い方
束の間という表現は日常的に使うこともできますし、ビジネスシーンにおいても使うことが可能です。
わずかの間、少しの間、という言葉を格式張っていう表現であり、日常的な会話で使うこともできますが、カジュアルな会話の中ではなく、少しかしこまった会話の中で使うことができる表現です。
「束の間」を使った例文・短文(解釈)
それならば具体的に束の間という表現はどのように使うことができるのでしょうか。
ここでは束の間という言葉を使った例文をいくつか紹介します。
「束の間」の例文1
「彼女が年金を受け取り始め、定年した生活を楽しみ始めた束の間に悲劇が起こった」
最近では年金の受給年齢が上がっています。
かつては60歳だったものが、最近では65歳が当たり前になり、今では70歳になるのではないかとも言われていますね。
一般的に定年が60歳や65歳である中、年金の受給年齢が上がったら大変です。
しかし、いざ年金をもらい始めたらやっと落ち着いて生活ができるという人もいるのではないでしょうか。
その一方で、受給年齢が高くなってしまうとせっかく年金をもらい始めたにもかかわらず、すぐに命を落としてしまうということも考えられるのです。
「束の間」の例文2
「人生は本当に束の間であり、どのように生きるかということが非常に大切である」
日本人は世界的にも長寿だと言われています。
日本食は特に健康だと言われており、そのような日本食で生活をしている日本人は極めて長く生きることができるのです。
しかし、そうはいっても人生というのは非常に短いものです。
特に大人になってからは月日が経つのが早く感じるということもあるかもしれません。
あっという間に歳をとってしまった、子供があっという間に育ってしまった、などと感じている人もいるかもしれませんね。
だからこそ、1日1日を無駄にしてはいけないのです。
「束の間」の例文3
「束の間も、養子に出した子供のことを忘れたことがない」
最近では様々な養子制度が発達し、金銭的な事情等で子供を育てられない親のもとに生まれた赤ちゃんが実子として他の養父母のもとで育てられる、ということが行われるようになりました。
しかし、自分の子供を養子に出したとしても、なかなか立ち直ることができない親は少なくありません。
たとえわずかな時間であったとしても自分が育んだ子供のことを思い起こし、罪悪感にさいなまれる人もいます。
また、自分がしっかりと自分の子供を育てたとしても、その子供が独立して実家を離れた後はいつも子供の言葉を持っている、などということで束の間という表現を使うこともできます。
「束の間」の例文4
「束の間の休息を取ろう、このままでは効率が悪くなるよ」
仕事や勉強など、何かに向けて努力をしている時、休憩もせずに突き進んでしまう事はありませんか?実は、効率よく物事をこなしていくためには休憩は非常に大切です。
確かに休憩をするなんてもったいない、休憩をしている時間が無駄だ、などと思うこともあるかもしれません。
しかし、休憩をすることによって効率的に仕事や勉強を進めていくことができるのです。
体や頭が疲れている状態では効率よく作業進めることができません。