物事の基本的な部分や共通した意味を表す言葉には「概念」や「意義」があります。
抽象的な言葉であり中々意味を掴むのが難しいのですが、きちんとした違いがあるので覚えておきましょう。
この記事では、「概念」と「意義」の違いを分かりやすく説明していきます。
「概念」とは?
「概念」とはある物事や表象に対して概括的な意味や、簡潔にまとめた意味を表す時に使われる言葉です。
英語は“concept”であり、こちらは色々な場面で使われています。
「概念」は物事や認識したものを大まかにまとめたものであり、普遍的なものや客観的なものをして見なされることが多いのが特徴です。
概念に関しては時代、文化、国、社会など様々な背景によって変化するものから、普遍的なものとして定義されるものまで色々なものがあります。
「概念」は多くの一般人が思いつくようなイメージという意味でも使われます。
「文学の概念」というものは大多数の人が共通して思うような概括的なものを示すものですが、これは時に学術分野では批判されたり再考されることも多々あります。
「概念」を使った言葉としては「抽象的概念」や「具体的概念」があります。
「意義」とは?
「意義」とは言葉の意味や内容を表すものであり、これが派生して対象や事柄にふさわしい価値や値打ちがあるという意味としても使われます。
「意義」は事柄に対して重要性あり、価値が存在するという意味の方がよく使われます。
その物事や出来事に備わっている属性や性格に対して価値を付けるという意味があり、これは物事から人物まで幅広く使うことが可能です。
「意義」と似ている言葉としては「意味」がありますが、こちらは客観的な内容を示すもとなっているので、価値判断や感性に関わってくる「意義」とは異なるものとなっています。
「概念」と「意義」の違い
「概念」は物事を大まかにまとめたものや、共通するものを抜き出して示したものと表します。
「意義」は物事に対して価値や値打ちがあると判断することであり、これは個人の主観に寄るという特徴があります。
人生の「概念」はある程度共通したものとして認識されていますが、人生の「意義」に関しては人それぞれの意見が出ることでしょう。
「概念」の例文
・『概念的な考えをひたすらノートに書き起こして、後で振り返ると色々な発見があるのだ』
・『人間の社会は様々な概念が発生しており、これを研究するのはとても面白い』
「意義」の例文
・『その主人公は存在意義を探すために旅に出たのだ』
・『人生の意義に関して色々な意見が出たが、やはり恋人がいるのは大事な点だと思った』
まとめ
「概念」や「意義」など人間は物事に対して色々な方法で理解をしたり価値を付けるものであり、これを用いて様々な活動の指針としています。
普遍的な共通点を探すことや特定のものに価値を見出すなどをして、人間の文化は発展してきました。