大きなグループを表す言葉は、大なり小なりあります。
この記事では、「機関」と「組織」の違いを分かりやすく説明していきます。
同意語の差を知って、見識を深めていきましょう。
「機関」とは?
機関(きかん)とは、同じ目的に向かって進む大きな集団のこと。
同じ方針をおこなっている会社や団体のことです。
機関には「ひとつのグループ」という意味があります。
例えば「健康診断実施機関」だったら、自治体やオフィスの健康診断をおこなっている病院のこと。
「取扱金融機関」だったら、取引を受け付けている金融機関です。
「個別接種の取扱医療機関」だと、ワクチン接種をおこなっている医療機関をさします。
このように同じ条件で業務をおこなっている団体のことを、総まとめで「機関」と呼んでいます。
使い方としては「報道機関に大きな衝撃が走った」や「公共交通機関のバリアフリー化が進められている」や「国際機関に問い合わせをおこなった」などがあります。
「組織」とは?
組織(そしき)とは、同じ目的を共有している集団のこと。
責任ある仕事を割り振られた、大きな集合体のことです。
「組織」は「組む」と「織る」という言葉が、重なって生まれた熟語です。
「組」という漢字には、団体や仲間という訳があります。
そして「織」には「組み立てる」という意味があります。
個々のパワーを組み合わせて、大きな仲間を作り出していくのが「組織」。
会社の中にいくつも組織があるように、私たちの社会には小さな単位の「組織」があふれています。
個人の力を結集させたもの。
同じ役割で分類されたものが「組織」です。
使い方としては「商談前に取引先の組織図をチェックしておいてください」や「テレワークで組織の生産性が著しく低下した」や「組織改革をおこなうように、上司の指示を受けた」などがあります。
ビジネスの場でも、よく使われるのが組織です。
「機関」と「組織」の違い
どちらも大きなグループをあらわす単語です。
「機関」と「組織」の違いを、分かりやすく解説します。
・より細かいのが「組織」
機関も組織もすみ分けが、難しく感じるときがあります。
どちらも同じ目的をもった、集合体のこと。
けれどもより細かい分類をおこなったものが「組織」です。
たとえば医療機関といっても、そこにはA病院やB病院など、色々な病院がふくまれます。
無数の団体がひとまとめにされたものが「機関」です。
またA病院の中には、色々な「組織」があります。
看護ステーションもあれば、リハビリテーション、事務室、管理部門もあります。
「機関」をさらに細かく分けたのが「組織」。
そのため「機関」の下に「組織」があるという内訳になります。
まとめ
「機関」と「組織」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも同じ目的をもつ集団のこと。
機関の一例には報道機関、国際機関、医療機関などがあります。
一方で組織は、機関をさらに細かく分けたもの。
会社の組織、自治体の組織などがこれにあたります。
違いを知って、法人や団体の区分けに詳しくなっていきましょう。