この記事では、「正義」と「正しさ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「正義」とは?
人の道にかなって正しいことを意味する「正義」。
人が人として正しい考えをし、そして、行動するといった意味となります。
ただし、「正義」は1つではありません。
「正義」には、個人的な考えや理想などが含まれるため、同じ「正義」であっても、各自異なった「正義」となる場合があります。
また、その「正義」が必ずしも正しいということもありません。
自分にとって正しいと思える「正義」でも、相手にとっては、それが「正義」でも何でもないという場合も起こるのが「正義」なのです。
「正義」と同じような意味を持つ言葉には、「中正」、「公正さ」、「ジャスティス」、「正道」などがあります。
また、対義語は、人として守るべき道から外れるといった意味の「不義」です。
「正義」の使い方
「正義」には、「正義の味方」、「正義感」、「正義は勝つ」、「社会正義」、「正義のために」などといった使い方があります。
「正しさ」とは?
道理にかなっている、事実にあっている、正確である、といった意味の「正しさ」。
「正しさ」が持つ意味は、道徳や法律、基準などから外れていないこととなります。
そのため、基本、「正しさ」は1つです。
誰が見ても同じように正しいと思えるものが「正しさ」となります。
曖昧な意味で用いられることは少なく、誰が見ても同じと思える際に用いられるのが「正しさ」の特徴です。
「正しさ」と同じような意味を持つ言葉には、「まとも」、「正当」、「適切」、「正確度」、「精度」、「正方」などがあります。
「正しさ」の使い方
「正しさ」には、「礼儀正しさ」や「行いの正しさ」、「法律の正しさ」などがあります。
「正義」と「正しさ」の違い
「正義」と「正しさ」には、まず、基準に違いがあります。
「正義」の場合、人それぞれに異なった「正義」があり、その基準は人によって異なるものとなります。
その一方、「正しさ」には、基準となるものがあるため、人によって異なることが少なくなります。
その点において大きな違いがある「正義」と「正しさ」となります。
「正義」の例文
・『正義感の強い彼は、クラスのいじめを見逃すことはできませんでした。』
・『私は、「正義は必ず勝つ」という言葉が大好きです。』
・『私たちは、最後まで正義のために戦い続けます。』
・『私は、誰の見方でもありません。正義の味方です。』
「正しさ」の例文
・『母は、子供のころから口うるさく礼儀正しさを教えてくれました。』
・『日ごろの行いの正しさは、きっと、誰かが見てくれているはずです。』
・『礼儀正しさのない彼の姿を見て、がっかりしました。』
・『一度、この方法の正しさを確認してください。』
まとめ
同じ正しい行動であっても、基準が定められているか、そうでないか、といった違いがある「正義」と「正しさ」。
そのことをよく理解し使い分けることが大切です。