この記事では、「氷河」と「流氷」の違いを分かりやすく説明していきます。
「氷河」とは?
氷河とは、ひょうがという読み方をする言葉です。
漢字で表記されたこの言葉を見れば明らかな事ですが、こおりとか水が固まった物を意味する氷の漢字に、かわとか水が集まって陸地の窪みを流れる水路といった意味がある河の漢字を加える事で誕生した言葉となっています。
だからこそ氷河は、降り積もった雪が氷の塊となり、重力の影響で流動する様になったものという意味があるのです。
「氷河」の使い方
氷河は大量に降り積もった雪が徐々に氷の塊となり、それが重力により河の流れの様に動き出す事を意味する言葉となっています。
なので河が凍る事により、氷河になるという訳ではない点を理解しておく必要があるのです。
そんな氷河には大きく分けて2種類あり、山岳部に形成される山岳氷河と、南極大陸やグリーンランドといった極地に出来る大陸氷河があります。
なので氷河という言葉は、大体この2種類の氷河を表す際に使用される事になるのです。
「流氷」とは?
流氷とは、りゅうひょうという読み方をすべき言葉となっています。
文字で表現されたこの言葉を目にすれば理解出来ますが、川の流れや水の様に動くといった意味を有する流の字に、こおるとか液体が低温の影響で固体に変わるという意味がある氷の字を付け足す事で成立した言葉です。
そのため流氷とは、氷結した海水が風や波により氷塊となり、それが凍っていない海を漂流するという意味となっています。
「流氷」の使い方
流氷とは、使用されている漢字を見れば分かる様に、氷の 塊が流れる事を表す言葉です。
具体的には氷の塊が海に流れ出して漂っている事に対し、流氷という言葉を用いています。
しかも流氷は日本でも見られる現象であり、北海道の北東に位置するオホーツク海が有名です。
しかも観光ツアー等も存在するため、流氷を見に行く、といったこの言葉の使い方も見掛ける事が出来ます。
「氷河」と「流氷」の違い
氷河と流氷の漢字を見比べれば、河と流という使用されている文字の違いを直ぐに発見する事が出来ます。
ただしどちらも氷の文字が使用されている事から、意味を混同してしまう人もいたりするものです。
ですが氷河は、氷の塊が重力の影響で河の様に流動する事を表す言葉となっています。
一方の流氷は大きな氷の塊が海を流れ出し、海上を漂う事を表現する言葉です。
「氷河」の例文
・『氷河は発達地域により、大きく山岳氷河と大陸氷河に分ける事が出来ます』
・『かつて地球には氷河時代が存在していました』
「流氷」の例文
・『北海道旅行に行った際には、是非とも流氷を見てみるべきです』
まとめ
2つの言葉には、河と流という使われている文字の違いがあります。
ですがどちらも氷の塊に関連した言葉同士なので、使い分けがややこしい部分もあるのです。
もっとも氷河は、降り積もった雪等が氷の塊となり、それが少しずつ流動する事を表す言葉となっています。
対する流氷は、海を流れ出して漂う大きな氷の塊を示す言葉です。
この様にそれぞれの言葉の意味を把握すれば、使い分けに迷う事はありません。