この記事では、「沈黙」と「黙る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「沈黙」とは?
「沈黙」には3つの意味があります。
1つめは、口をきかないです。
何かを話していたのに気まずい雰囲気になると、突然言葉を発することをやめてしまうことがあります。
この状態が「沈黙」です。
また、約束を守るといった意味合いもあります。
秘密を打ち明けられて、そのことについて「誰にも言わないでね」と念を押されることがあります。
聞かされた人は、聞いた内容を絶対に口にしないことでしょう。
このことを「沈黙を守る」といいます。
2つめの意味は、音を出さないこと、音がなく静かなことです。
深夜、誰もいない住宅街は、物音が全くといっていいほど聞こえないことがあります。
こういった、ひっそりとしている状態をいいます。
3つめは、活動をせずにそのままの状態でいることです。
これまで精力的に活動していたのに、突然活動をやめてしまう芸能人、音楽家、小説家などがいます。
活動していない期間を「沈黙期間」といいます。
芸能界を引退する、音楽家などの活動を二度とやらないという意味ではありません。
再び活動をするようになったときには「沈黙を破る」といいます。
「沈黙」の使い方
音がしない、活動しないといった意味で使用をします。
ひっそりとした状態を指しています。
「黙る」とは?
「黙る」には2つの意味があります。
一つは、ものを言うことをやめる、泣くのをやめるです。
人の話しを聞くとき、一言も言葉を出さなかったとします。
この場合、「黙って話を聞く」といいます。
質問されたことに対して、どう答えたらいいのかわからないとき、数秒静かなときが流れることがあります。
この場合も言葉を発していない状態を指して「黙る」といいます。
もう一つの意味は、自分の意見や主張を言わないです。
積極的に働きかけないといった意味合いになります。
「黙る」の使い方
言葉を発しないといった意味合いで使用をします。
主に人間の行為をいいます。
「沈黙」と「黙る」の違い
どちらの言葉にも、言葉を出さないという意味を持つ漢字である「黙」が使用されています。
漢字が示す通り、どちらの言葉にも、言葉を出さないという意味があります。
前者の言葉には、音がなく静か、活動せずにじっとしているという意味を持っていますが、この意味は後者の言葉にはありません。
「沈黙」の例文
・『長い沈黙が続く』
・『沈黙されて困った』
・『1年間の沈黙を破る』
・『沈黙が訪れた』
「黙る」の例文
・『黙るクセをやめなさい』
・『何と返事をしたらいいのか困り、一瞬黙る』
・『黙るしかなかった』
・『泣いていた子が突然黙る』
まとめ
どちらの言葉にも、ものを言わないという意味があります。
人間が口から言葉を出すことをやめることです。
「沈黙」には静か、活動しないという意味合いがありますが、「黙る」にはこの意味はなく、その点が2つの言葉の違いです。