この記事では、「治安維持法」と「治安警察法」の違いを分かりやすく説明していきます。
「治安維持法」とは?
「治安維持法」の意味と概要について紹介します。
「治安維持法」の意味
「治安維持法」は「ちあんいじほう」と読みます。
意味は「天皇制、資本主義体制への反体制派や社会主義者の運動を取り締まるための法律」です。
「治安維持法」の概要
「治安維持法」は、天皇制や資本主義体制に反発する、共産主義や社会主義者を取り締まる為に作られた法律のことを言います。
1925年に「普通選挙法」が成立すると、共産主義者や社会主義者が投票する様になり、天皇制や資本主義体制に影響が出るのではと心配した政府が制定した法律です。
具体的には、社会主義運動を弾圧したり、反体制派の運動や、私有財産制度に反対する組織を取り締まったりしました。
「治安警察法」とは?
「治安警察法」の意味と概要について紹介します。
「治安警察法」の意味
「治安警察法」は「ちあんけいさつほう」と読みます。
意味は、「労働者の待遇改善などを求める運動や、集会・結社・言論の自由を取り締まるための法律」です。
「治安警察法」の概要
「治安警察法」は、当時行われていた労働者による待遇改善などを求める運動や、集会・結社・言論の自由などを取り締まり、排除する為に制定された法律です。
1880年頃の日本では、次々と会社が設立され、産業革命により機械工業が増えました。
それに従い労働者が増えたことから、資本家との対立が激しくなってきたのです。
次第に労働者が待遇の改善を求めたり、社会主義を掲げて労働運動を行う様になり、それを懸念した政府により労働運動を取り締まる為に、1900年に制定されました。
「治安維持法」と「治安警察法」の違い!
「治安維持法」は「共産主義や社会主義者を取り締まる為に作られた法律」です。
「治安警察法」は「労働運動を取り締まる為に作られた法律」です。
まとめ
今回は「治安維持法」と「治安警察法」の違いをお伝えしました。
「治安維持法は共産主義を取り締まる」、「治安警察法は労働運動を取り締まる」と覚えておきましょう。