「波瀾万丈」
「波瀾万丈」は「はらんばんじょう」と読みます。
「波乱万丈」という四字熟語を目にすることも良くありますので、「波瀾万丈」と「波乱万丈」はどう違うのか、と疑問に思っている人も多いことでしょう。
「波瀾万丈」の「瀾」という字は常用漢字ではないため、代わりに「乱」という漢字が用いられることがあるのです。
「波瀾万丈」と「波乱万丈」は同じ意味を持つ言葉ということになりますが、どちらの表記を用いるかは、新聞などでも、対応が分かれています。
「波瀾万丈」の意味
「波瀾万丈」という四字熟語には、「浮き沈みが激しいなど、変化が大きく劇的であること」という意味があります。
「波瀾」には「大小の波」や「変化が激しいこと」という意味があり、そして「万丈」には、「非常に高いことや深いこと」という意味があります。
強い風が吹いて、土けむりが空高く舞い上がる様子を表す「黄塵万丈(こうじんばんじょう)」という四字熟語がよく知られています。
「波瀾万丈」の言葉の使い方
「浮き沈みが激しいなど、変化が大きく劇的であること」を意味する「波瀾万丈」という四字熟語は、浮き沈みや変化が激しい、ドラマチックな生きざまや人生などを表す時に使われます。
「波瀾万丈の人生」といえば、変化の激しい人生という意味になり、「波瀾万丈な生き方」といえば、変化の激しい生き方、という意味になります。
劇的な人生を送った偉人や著名人は多いもので、そういった人々の波瀾万丈の生涯というのは、後の世の多くの人に影響を与えているものです。
「波瀾万丈」を使った例文・短文(解釈)
「波瀾万丈」の意味や使い方が分かったところで、この言葉を使った例文をご紹介しましょう。
「波瀾万丈」の例文1
「彼の父親は波瀾万丈な生涯を送ったそうで、その影響からか、彼は平凡な生き方を嫌っています」
父親のドラマチックな生き方を見て育った彼は、浮き沈みは激しくとも、変化に富んだ生き方に憧れを持っていたのでしょう。
そして、そんな生き方を自分に見せてくれた父親を尊敬し、自分も同じように生きたいと思っているのです。
波瀾万丈な生き方を貫いている人の周囲には、そういう人に憧れる人がいるもので、彼もまた、誰かに影響を与えているのです。
自分の意志で波瀾万丈な人生を送っている人にはバイタリティーがあり、それが人を惹きつける1つの要因となっているのでしょう。
「波瀾万丈」の例文2
「波瀾万丈な生き方をしている強い女性に憧れる人は多いものです」
望んで変化の激しい人生を送る人もいますが、意に反して変化の激しい人生を送ることになってしまう人もいます。
どちらのケースにしても、変化の大きな生き方をするには、強さとしなやかさがなければ、すぐに心が折れてしまうでしょう。
自分を信じる力や、諦めない心、自分の意志を貫き通せる強さを持った女性像というのは、時代を問わず、憧れの対象になるものです。
「波瀾万丈」の例文3
「この小説は、生まれてすぐに両親を亡くした主人公の、波瀾万丈な人生がテーマとなっています」
生まれてすぐに波瀾万丈な人生をスタートさせることになった人物を主人公にした物語は様々にあります。
小説だけでなく、漫画、映画、ドラマなど、表現方法は多岐に渡りますが、主人公のドラマチックな人生を題材にした物語には、名作と呼ばれるものも少なくありません。
「波瀾万丈」の例文4
「私は、波瀾万丈な人生よりも、穏やかで平和な人生を送りたいと願っています」
浮き沈みが激しく苦労はしても、平凡な人生よりは、波瀾万丈な人生を送りたいというタイプの人がいる一方で、変化よりも安定を求め、穏やかな人生を送りたいというタイプの人もいます。
生き方に正解はなく、その人が望むような生き方をできることが一番幸せなのでしょう。